ええと 長らく ご愛顧頂いた皆様へ これは 私の 遺書 であります なんて 書きますと あまりにも深刻すぎる気がするので 深刻なことほど さらっさらのサラサーティ サラリと軽くカミングアウトすべきだと そう思うので 結論から言いますと ちょいと 遺伝性の 進行性の早い やっかいなことに なってしまいまして それでも まだ 数年は猶予が残されてるものだと がしかし 明らかに日々 進行が進むのを実感しているわけで どうやら 来年までもつかどうか つまり 今年いっぱいもつかどうか 残された時間は あと 半年もないかもしれない まあ思えば ウチの一族は皆同じ症状だっただけに 若い頃から 覚悟はしていた まあ俺もいずれそうなるよ なんて軽口叩いていたものの いざなってみると その絶望感は あまりにも絶望 せめて5年 あと5年発症が遅れてさえいたら 原発事故の放射能のせいにて 国と東電から ガッポリ補償金もらえたかもしれないのに 思えば こういうタイミングの悪さ こそ 我が人生 人口ピラミッドの頂点で生まれ 学歴至上主義の受験戦争に巻き込まれ その受験戦争の最中にバブル崩壊 社会人になる頃には就職氷河期 ようやく就職できたと思えば ブラック企業と不景気でワーキングプア もう いつ死んでもというか なんなら早く死にたいと切望していたのに死ねず そして今年 ようやくこのご時勢珍しい ホワイト企業に転職し 私生活と人生の建て直しが 明るい兆しが見え出した途端 件の地震と原発 もちろん私は大阪在住ゆえ不景気以外 直截な被害はないのだけれど 発症 好事魔多し もうこういうのって 自覚症状に気づいた時点で 手遅れ なんですよね もう 手遅れ なんですよ ああ 独りで死ぬのはヤだな せめて嫁くらい欲しかった 贅沢は言わない 若くて 綺麗で スレンダーで でも乳もあって 尻もキュっとなってて 締まりもよくて 料理もできて 器量も良くて そのうえ床上手で 少しエロイ女 それでいて広末みたいな 芸能人と結婚したかったな 結婚とまでは言わなくても 金を払わないで 性行為できる相手が欲しかったな なんて 愚痴っていても仕方がない 残された時間を 如何に過ごすべきか なんだけど 残された時間があまりにも短いので 何か特別なことをする気力も体力も 勿論金もないわけで というわけで せめて せめて後悔を少なくするために ここから恥ずかしい告白をしたいんだけれど 数年前 私には好きな人がいまして 小さなチンコは 小さな小さな恋をしたんですな 勿論相手は お金を払う必要のない人なんだけれども 数回デートしただけで 相手から連絡がなくなり 失恋したわけなんだが ところがどういうわけか 未だに忘れるどころか 毎日思い出すわ 夢にまで出てくるわ と書くと まるでひきずってる気持ち悪いヤツなんだけど まあそんなスートーカー感覚じゃなくて かといって思い出でもなく まだ好きなんだと思うのも 告白しなければフラレない理論の元 当時私が告白していないからで そもそも 告白したところで 遠距離だわ 年齢が離れているわ そもそも 安月給で車もないどころか 養えるほどの甲斐性もないわけで 告白したところで うまくいくわけもないこと風の如し で 動かざること山の如し でふられたのだろうか そもそも相手は 恋愛対象として私を見ていたのか というそもそもの嵐が 今思えばあるんだけれど そんなことはもうどうだってもいいわけで ともかく 好きだったんだなオイラは 好きだったんだな君が そう言いたかったんだな 好きだったんだよ 今でも好きだったりするけど 本当に好きだったんだよ これで 少しは忘れられるだろうか これで心残りなく 人生終われるだろうか なんて なんて なんて 綺麗ごとで終われるほど 私は人間ができていない 本当は 終わりたくない 終わらせたくない 助けて 誰か助けて 悪あがきでもいい いやだ 俺はいやだ こんなショボい人生で 終わらせたくない でも これは事実で 事実だけど 未だに受け入れられない あああ あああ 終わりたくない 終わりたくないよ あああ あああ あああ あああ あああ あああ 助けて 誰か助けて 誰か助けて 誰か助けて 誰か助けて あああ あああ あああ あああ あああ あああ あああ あああ あああ あああ あああ あああ あああ あああ ハゲたくないよおおおお ハゲたくないんだよおおおおお でもハゲてきたんだよおおおおおおお チビ デブ ハゲ 仮性包茎 この4連コンボ 俺の人生が 俺の人生は さようなら 毛根さようなら サヨウナラ毛根 毛根は もう来ん。
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