も*う*は*う*け*い*じゃ*な*い*か*ら♪
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2003年08月31日(日) よくある話。

ヘイユー
ちょいと一杯やってもいいですかい
ああいですかいあいすみませんねえ
そりゃああたくしだってねえ
あタバコもヤッていいですかい
あいすみませんねえ
ええとどこまで話しましたかねえ
ええまあ恋だとか愛だとか
そおゆうもんはうっとおしくて
そんな言葉には反吐が出るもんなんですけどねえ
かといってねえ
まあそこが人間の弱いとこなんて言うんですかい
社会を忌み嫌いながらも
一社会人として生活してるとねえ
人を好きになってしまうこともあるんだよ
まあそんな
滑稽な話があるんだけどねえ
ヘイユー
ちょっと聞いてはくれやしませんかね
その娘は
不幸な娘でねえ
親が貧乏だったり義父に犯されかけたり
DVってわかるかい
ドメスチックバイオレンスてえのんは朝飯前
なんてもうアナタは不幸のデパートじゃないですよ
生まれついての不幸の総合商社ですよなんて
そんな不幸な娘でねえ
案の定
そんな環境に居るとねえ
見事にグレちゃうわ
離婚しちゃうわ
リスカしちゃうわ
ODしちゃうわ
まあね
定番とでも言うんですかね不幸少女の
それでも彼女は
生きることを諦めずねえ
一生懸命に生きてたんだよねえ
まあそんな娘
ああもう一杯飲んでもいいですかい
あいすみませんねえ
まあ何故そんな娘が
よくもまあ死なずに生きてるのかってえとねえ
マニアックだとかオタクだとかアングラだとか
そおゆう世界にのめり込んだんだねえ
きっとその小さな小さな世界だけが
彼女を受け入れてくれたんだとねえ
ある男がそんな娘と知り合ったんだよ
ネットっつうのんは便利なもんだねえ
その男もそんな小さな小さな世界が好きな男でねえ
そんな共通の趣味を持ったもの同志が出会うとどうなるか
例えばメール一つにしても
まあ普通はボケたら突っ込みますがななんでやねんと
でもねえ片方がボケると
もう片方が更に輪をかけてボケ返す
するとさらにボケ返すもんだから
お互いボケっ放しジャーマンてえ状況だなこりゃ
まるで暗号みたいなメールになったもんだよ
男はそれが心地よかった
打てば響く
30年近く生きてきて
そんなことはなかったんだろうねえきっと
でも男は自分から会おうとはきり出さなかった
何故なら愛別離苦
出会いがあれば必ず遅かれ早かれ終わりがお別れがくるのだから
終わりが来るくらいなら
ずっと現状維持のままが良いって思ったんだろうねえ
臆病な男だよまったく
でも知り合った以上
人間の欲として会わないわけには行かない
で、ついに会ってしまったってわけさ
その時間は邂逅とでも言うのですかねえ
初めて会った気がしないとでも言うのですかい
まあメールしてるわけだから
そんな気がするのは当り前なんだろうけどさあ
お互いが会ってなかった時間を埋めるが如く
たくさん。そりゃあもうたくさん話しをしたものさ
カレーを食いながらね
街中を歩けばちょっと頭のイタイバカップルみたいだったねえ
男はそんな時間が永遠に続くわけはないと思いながらも
続けばいいなとふと思ったもんさ
でもねえ
けどさあ
この世は不条理というもので形成されていてねえ
こうありたいこうなってほしい
という思いは誰彼なく叶わないもので
二人にも当然不条理が訪れたのさ
二回目に会う直前さ
彼女は
やんごとなき理由で
故郷に戻らなきゃいけなくなってしまったんだよ
帰省とかそんなんじゃなくってさ
本当に帰っちゃうってえあれだよ
しかも田舎は北海道だ
大阪からはちょいとそこまで気分で
なかなか行ける場所じゃあない
せっかく出会えたってえのにさ
しかもその日は
男の誕生日の前日だなんて
まったく神様ってえのはどこまでも意地が悪いや
ともあれ
彼女はそんな残酷な状況に泣き叫びそうになってもんだからさあ
男はね
女が泣く姿が嫌いなんだな
女はやはり笑ってる顔とフェラーチョしてる顔が一番なんだからさ
限られた残された時間で
男は彼女が笑えるように
笑って帰れるように前向きに生きれるように
気の利いたことは言えないけれど
持てる知識で残りの時間を楽しんだもんだよ
彼女もいっぱい笑ってくれてねえ
でもねえ
そこはほら男と女なんだよねえ所詮
男は女を抱きたいと思ったんだよ
それは彼女に惚れたのか
それとも思い出作りか
単なるちんこのハケ口なのか
細かいことは解らないけどねえ
そしてアナル・マッサージもしてあげたいと
便秘で悩んでいたのも知ってたからねえ
せめて便秘くらいは治して
帰らせてあげたいと
これは素直にそう思ったんだな
でもね
やっぱりカラダを求めちゃうと
如何なる事由であれ
ああやっぱカラダが目的なのねと
思っちゃうよなやっぱり
男はそこまで女心を理解しちゃいなかったんだよ
29にもなったってえのにさ
でもね
男はただ一緒にいたかっただけなのさ
ちょっとでも近くにいたかった
ちちくりあいたかっただけなのさ
まったく男のちんこってえのは
どんな状況でも身勝手なもんさ
そんなことしか言えない自分に
男は不甲斐無かっただろうねえ
そして
独りの誕生日がきて
そして
夏がもう終わるねえ
おっと
ちょいと感傷的になっちまった
いけねえいけねえ俺らしくねえや
もう一杯だけ飲んでもいいかい
でもねえ
男はそんなに悲しく落ち込んじゃいないそうだよ
短い間だったけど
むしろ楽しかった
むしろありがとうとねえ
何より故郷に帰ることは彼女が決めたことだ
それを尊重して応援してやりたいし
彼女も最後は元気に笑ってくれたのだから
むしろ楽しかった
むしろありがとうとねえ
それに別に死ぬわけじゃあない
最後の別れと思っても
いつかはまた出会う
なあんつったらいいかな
苦しい事は多いけれど
哀しむ必要はないつうのかな
不条理は多いけれど
まあそれが人生つうもんだよ
男は彼女のことが好きだったのかもしれない
でもそれはそんなに重要なことじゃあない
ただそれだけのことだ
ただそれだけのことなんだ
願いが叶わなかったからといって
忘れる必要も無いし
これ以上望むこともない
ただそれだけ
ただそれだけのことだったんだよ
どうだい
酒を飲むにはいい滑稽な話だったろう
え?なんだい
その男は俺じゃあないのかいだってえ
あはは
そんなことも
どうでもいい話しだよ
ただこの話には続きがあって
男は彼女に
最後に言い忘れたことがあるのだな
ありがとうごめんね
それだけ
それだけ
少し悔いてるそうだよ
さあて
今日は少し飲み過ぎちまったい
ブルブルブルブル
なんだい少し冷えてきやがった
風呂でも入って
オナニーでもして
寝るとするかい
明日からまた仕事だ
ら〜らら〜らららららら〜
ら〜らら〜らららららら〜
ほしくずぅ〜。



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