光陰矢のごとし
時は金なり
今年ももおあと２ヶ月
あの事件から早や１年が過ぎました
ハタチを過ぎたら速いよお
なんつって
昔から
時間の流れは早いから
後悔せぬよう
今を大事にしなさい
なんつって
先人達はあたかも
遠い眼で悟り顔で
若者を説教・教育するもんだから
時の流れについて行けない若者は
焦り、苦悩しては
狂気の果てに死んだりもするもので
だが悲観することはない
否
残酷にも
時は掛け抜けてゆかない
実に緩やかに
流れていきやがるのであり
特に
底辺で暗闇で出口の見えない泥沼
であればあるほど
時間は長く感じられ
また若者は変らぬ状況に悲観し
ただぢっと春を待つことができず
また手首を切るのは
直ぐに早急に
結論を急ぐからで
大体において
世の中そんなに単純にはできておらず
コンビニやスーパーの進出のおかげで
直ぐ手に入ると勘違いしがちで
本来
例えば物を購入する場合
見積もりがあって折衝、値段交渉の末
仮契約→本契約と段階を踏んで
ようやく手に入るわけで
恋愛や人生においても
本来は
長々とした伏線があって
思考錯誤・七転八倒の末
ようやくやっとビジョンというものが
見えてくるのが当り前であって
冬だから
イベントだから
と短絡的に結論を急いで
後々泣き目憂き目を見るのは
火を見るより明らかなのだよ本当は
そして泣き目憂き目の中
それでも人生は続くのであって
なんともなれば
寿命８０年の時代
そんなに急いで何処へ行く
なんつって
こんな歌がありまして

今じーさんの夢が
現実のものとなった
かれこれ５５年待ち続けた
銀幕の大女優若き日のマドンナ
本物に出会えた養老院
待ち伏せたぜゲートボールおろしたてのジャージ
人生はシネマさ腰を伸ばせ！言うぜ！
「愛していましたずっと。半世紀もの間を
アンタだけがワシの心支えてきた」
静まり返る老人ホーム
そのとき奇跡生まれた
女の子みたいさ
ばーさんがうなづいた

今ばーさんの夢が
現実のものとなった
かれこれ５５年待ち続けた
銀幕の大女優若き日はマドンナ
けれど望んでいた素朴な恋を！言うぜ！
「どうもありがとううれしい。こんなアタシでよければ
アナタを知らないけどいい人だってわかるわ」
静まり返る老人ホームどの顔も飽きれてポー
男の子みたいさ
じーさんが照れてら

初めてのデートは銀座の映画館
楽しげな二人を遠目に僕は思う
苦しむことは多いが
悲しむことはないのだ
映画を見た後は日比谷まで歩こう
幾度地獄に落ちる
その度奇跡生まれる
本当にシネマのよう
うまくできてるね
映画を見た二人は日比谷まで散歩をした
公園の隅でね、僕は見ていたのだ
「愛していましたずっと」
「こんなアタシでよければ」
決めたね！このじーさん！
そっと手握った

という歌がありまして
軽軽しく若者は
永遠だとか一生だとか口にするのだけれど
その前に
半世紀もの想いをしたことは
まあ物理的にも無いわけで
絶望しても
思い続けていれば
今に捕らわれず
半世紀後に叶うこともあることを
知るべきで
だから大丈夫
気にするな
絶対大丈夫
勿論
半世紀後に
私のちんこが
それまで現役であるかどうかは
半世紀後までわからないのだけれど
科学の発展
とりわけ
日本の科学の発展は目覚しく
きっと半世紀後には
ちんこが元気な薬が
ちんこを気持ち良くする機械が
モザイクを本当に消しちゃう機械が
女性をイカせるマニュアル本が
きっときっと
４８手に次ぐ新たな体位が
もしかしたら仮性包茎がトレンドだとか
短いちんこを長く見せる機械だとか
私の大好きな
鍋焼き味噌煮こみうどんだって
冬だけでなく
１年通して食べられるかもしんない
半世紀後には
必ずや開発されているわけで
私のちんこは
きっとしわしわのしおしおのばぁ〜に
なっていたとしても
生涯一オナニスト
ちんこがある限り
生涯握り続けて
いつか
いつの日か
ちんこから煙が出るまで
ちんこを擦り続けてみようと思う
ちんこから煙が出て
煙から魔人が出て
きっと願い事を叶えてくれる
私のちんこで
夜の味噌煮こみうどん
食べてみないか。