きみのことを想った。鮮やかな夏の緑に囲まれた中庭で君は少しはにかんで笑う。こうして想うことで、僕の中で永遠に生き続ける。だからきみは、ここに、いる。香り高い透明な液体が、脳を揺する。ふわりと空に溶けてゆけばいい。目に見えないことこそが崇高の証。今年も、きみを想う。