横殴りの雪に想う、
君は凍えていないだろうか。
白銀というより真っ白い世界に想う、
君と寄り添えば僕も寒くないのではないか。
黙々と歩く人々、傘などすでに意味無く
車のスリップ音、風の音に紛れて響き
指先はもう感覚など無くて空は白く灰色、そして低く
僕は部屋でミルクティーなんて飲んでおり
調子の悪いポンコツ暖房をなだめすかし叩き、そしてやっと
仕事に身を入れてキーボードをたたき始め
兵糧攻めに合いそうな我が家の窓を天からの氷が打つ
かじかむ指先に想う、
この手の求めるものはどこにあるかと。
夜が更けてなお猛々しい天に想う、
君をこんな寒いところに呼べやしないな。