差し伸べられた手をじっと見つめてふ、と目を瞑るきみ透明な雫は頬を流れるのに待って、と言いかけて情けない顔のまま立ち止まるきっと届かないこの声も手も想いもそれでも雲の流れに風の来し方に夕陽の行き先に呟いてしまうこの愚行を誰も止められなくてもう差し伸べる手も失った掛ける声も見つからない寂しげな瞳だけまだ忘れられないでいるまたこうやって季節は巡ろうとしているのに