「ごめん。さよなら」
「……分かった」
「あなたに会えなくなるのね、寂しいわ」
「すみません。でも僕ももう限界です」
「メールだけでも嫌なの?」
「嫌。幸せになったら連絡頂戴」
「そうやって皆逃げていくんだね」
「悪いのは皆?」
「ううん、全部私が悪いから」
「…何度も同じ事言わせないで、あなたが100%悪いなんてありえないでしょう」
「君は悪くないもん」
「そうじゃなくってね…」
「ばいばい。もう連絡しないから」
「寂しがってます。でも仕方ないよね、あなたに迷惑かけられないもの」
彼女と彼が統合さえすれば少しは事態が進展すると言う事に
彼女自身気付いていない。
いわんや、彼女の存在に気付いていない彼をや。
窮鼠猫を噛む。
大人しい生徒のキレっぷり。
イコールで結ばれる事の、
追い込まれた者の最終手段。
すなわち切断。