いぬとこ日記
うにゃ



 違和感・・・

「子供を産ませたいんです」
春になったからではないが、そう言われる事が多くなった。

簡単に産ませて良いものではないから、
時間が許す限り1〜10まで教える。
その上で、その犬種のスタンダードをコピーしてあげる。
とにかく、少しでも「簡単ではないのだ」と自覚してもらいたいのと、
ちゃんと生まれた後を見ていって欲しいから。

今までこの作業に関わって、良い思いも辛い思いも経験した。
で、飼い主さんがグ〜ンと成長するのも見てきた。
私は「成功も失敗も経験済み」なので、どっちの気持ちもわかる。
でも成功を続けると、悲しいかな「失敗は無い」と思い込みがちだ。
失敗の原因を、自分の犬自身だと思う人も少ない。
だから、遺伝的な病気は絶えないし、
問題のある性格の犬も増えるんだな。

私の友人(Aとする)で繁殖を経験したが、
失敗の結果に終わった方がいる。
残念ながらリスクの方が多い子なので、私は反対していた。
彼女も「そうだよね」「もう年だしね」と諦めていたと思っていたが。
でも、「心残りなんだ」「諦めが悪いんだ」と
別の友人(B)に訴えていたそうだ。
この訴えられた友人(B) の犬は問題が無い子なので、
「私の気持ちはわからないよね」と最後には言われてしまうらしい。
特に、最近は周囲で繁殖成功例があって、ヒートアップ!
「自分の犬の方が良い犬(可愛い)だ」と…。
説得が難しいと友人(B) が相談してきたが、どう言っても無理っぽい。
とうとうこの友人(B) は怒ってしまい
「貴方の犬なんだから、貴方が思うように繁殖すれば!」
と言ってしまった。

結果…友人(A)は繁殖した。
先週、帝王切開で2匹生まれた。
が、母犬が翌日死亡した。
子犬も1匹亡くなり、残りは1匹…。
虚しい繁殖だって思う。
何の意味があるんだろう?って思う。
でも、友人(A) は喜んでいる。
なぜなら、今生き残っているのは彼女の希望する性別で毛色。
育てば、この子を繁殖に♪ってメールしてきた。

わからない(T_T)
大きな壁が私と彼女の間にあるような気がする。





2005年03月31日(木)
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