月のあかり。

黒田倫弘の出ている映画、"月のあかり"を見に行った。ちょうど時間あったし、1人で何となくふらふらと。正直言って、私は基本的に映画は苦手だ。洋画だと、技術ばっかりに手間が掛かってて、ストーリーとしては、「だからどうした?」って思う事多いし、邦画だと、精神世界とでも言うか、難解な物が多いから。淡々とした雰囲気は結構好きなんだけど。もちろん、これは私の勝手な先入観であって、そうじゃない物もたくさんあることは分かってるけど。だから、映画は、分かり易くて、変に凝り過ぎていない、純粋に楽しめるものが好き。

で、この"月のあかり"と言う映画は、最初から知ってはいたけど、「難解」な部類に属してて、私には到底理解で気無い話なんだろうと想像してて、案の定かなり難解な部分が多くて、終わった後にクエスチョンマークが思考回路を埋め尽くす。でも、ちょっと面白かったのが、それぞれの役の名前が、特に出なかった事。主要メンバーでちゃんとした名前が出たのって、加藤登紀子さん演ずる「月子」くらい。

死んだ月子への思いを引きずって生きてる月子の旦那で山羊汁屋の主人、「おっさん」と、その店に集まる奇妙なメンバー。引き算の出来ないバイト、旅の男、その男を追いかけてきた女、拳銃を持ったサラリーマン、(なんてのか知らないけど)弦楽器を弾き、現地の方言で喋るじいさん、その他諸々。

で、そのおっさんの月子への思いを断ち切って、旅の男とその男を追いかける女を最終的にくっつけたのが黒田の役どころ…と言っていいのだろうか?そう言えばいい役どころに聞こえるけど、実は殺人者で、淫売だの貞操だのと台詞を連発。セーラー服の女子高生まで殺すし。しかも、最初から最後まで、一度もちゃんと顔が映る事がないと言う、言うなれば変人。でも、顔がちゃんと映らないって言うのは、演出として面白くていいな、と思う。「黒田がちゃんと映らない〜!!」と言う不満は、正直言ってなかった。黒田はおっさんの店で暴れまわり、山羊汁をぶっ掛けられて退散。そして物語はおっさんの旅立ちと、旅の男とその男を追いかける女のハッピーエンドで終わり。黒田の役がどうなったのかは不明。かなり気になる…。あんな女ばっか狙って殺人繰り返す殺人狂、さっさと逮捕して下さいよ、警察さん。

物語はよく分からず、やっぱし「映画ってどうも…」って言う感は変わらないけど、でも、それぞれの役がみんな不器用に生きてるな…と感じた。そう言うのがじれったくて、そして好き。中でも、「おっさん」が好きだ。本当に不器用に生きている人。死んだ妻をずっと大切に思い続けてる人。頑固な人。月子の思い出の品が壊されてしまったシーンでは、泣く。とにかく泣く。おっさんの純粋さがよかった。

他は…あまり多くを語れない。と言うか、多くが分からない。私が精神世界っぽいものを描いた邦画を理解出来ないのは、ただ単に私がバカだからなのだろうか?それとも、多くの人は私みたいによく分かってないのだろうか…?
2002年06月20日(木)

diary / みきお

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