月の輪通信 日々の想い
目次|過去|未来
私と父さんの結婚記念日。 たぶん20年目。 普段はこれといってお祝いなどはしないのだけれど、調べてみたら、20年目の結婚記念日は陶器婚式というらしい。 たまたま遠方へ数物の注文品の納品の仕事があったので、ドライブがてら朝から出かける。
途中、結婚前に何度かいった神戸の飲茶専門店でお祝いランチをと楽しみにしていたのだけれど、行ってみるとたまたま定休日。 すぐ近所の別の老舗中華屋さんでお手軽ランチとなった。 800円也の海老チリ定食、なかなかの味とボリュームで大当たり。やっぱりこういう庶民的な中華料理は神戸に限るとご機嫌さんでいただいた。
納品先は姫路の古いお寺。 私の実家のおばあちゃんの菩提寺からのご注文品だ。 お寺への地理が怪しかったので、途中実家に立ち寄り父から詳しい道順を聞く。結局、ナビゲーターがわりに父に便乗してもらうことになり、当然のように母も一緒に乗り込んで、姫路へ向かった。 車内4人。賑やかにおしゃべりしながらのドライブは楽しかった。 おかげで約束の時間通りに無事納品を済ませた。
結婚してから20年ということは、この父母の手元を離れて20年。 私自身が親となり、子ども達の成長と夫の両親の老いを見守る日々。 ともすれば日常の雑事に追われて、自分がこの両親の娘として大切に育んでいただいた年月を忘れて過ごす。 それでも、父が急に外出するといえばするりと車に乗り込む母の要領、一人分には多すぎる和菓子の半分を母に残して取り置く父の習慣は、長年連れ添った夫婦の形として、紛れもなく我が凸凹夫婦に引き継がれている。 面白いものだなぁと思う。
|