月の輪通信 日々の想い
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オニイ、今日、自転車初登校。 ずいぶん早めに用意をしていたけれど、外にでると天候が怪しくて、雨合羽だの何だのとバタバタ慌てふためく。 「タオルは?カバンのナイロン袋は?」と世話を焼きたがる母をうるさそうに振り払って、ギーコギーコと自転車を漕ぎ出す。 もう、帰りの雨の心配なんかしてやらなくてもいい年齢になったんだということを、オニイの後姿を見送ってからようやく思い出す。 そうそう。 まだ、うちにはそういう心配をしてやらなければならない子どもが、ごろごろしている。
今日、オニイは剣道部の練習を見学してきたらしい。多分、そのまま入部するつもりだろう。明日は防具や竹刀を持ち込むという。 クラスでは、どういうわけか推薦されて、「何の因果か」学級委員就任決定だそうな。 おまけに、「かあさん、剣道部と美術部、両立は無理やろか・・・」とさらに手を広げそうな勢いだ。 中学からの知り合いもほとんどいないまっさらの環境の中に飛び込んで、あれもこれもやってみよう、挑戦してみようときょろきょろ周りを見渡しているのだろう。 そして、どうしちゃったのというようなハイテンション。 いいよいいよ。 そのテンションが続いている間は、あれもこれもとりあえず手を広げてみるといい。 無理になったらそのとき考えよう。そのくらいでちょうどいい、君の生真面目さには・・・。
「かあさん、腹減った! 帰り道の途中でさ、どこかの家の台所から夕飯のコロッケでも揚げてるような匂いがしてさ、たまらんかったわ。 一瞬『ヨネスケになりたい!』と思ったわ。」 ・・・・隣の晩御飯ですか。
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