ものすごいバレラダのラダバレ話に見えたのは気のせいだろうかロストキャンバス182話感想。
これは予想外!……でもなかったのが辛いorz バレンタインが当然のようにラダマンティスの代弁を始めたのは、やっぱり裏切られフラグでありましたか……。 同様にさんざん見捨てられやしないかとハラハラさせられたアイアコスとバイオレートの時は、逆にアイアコスは嬉しい裏切りを見せてくれたものを。 これ、もしこの場にいるのがアイアコスとバイオレートだったら、アイアコスはパンドラ様の方を攻撃してたような気がするなあ(苦笑)。あるいは、それがバイオレートの戦いである限りは一切手を出さないかもしれないけど……。でも、理不尽な戦いなら、普通に加勢してくれるかも。少なくとも、パンドラ様の味方につくイメージは全然わかない(笑)。 ……あ、これ182話の感想でした。
そんなわけで本編に話戻ってバレンタイン、予想以上のひどい結果でした。バレンタインがへこまされちゃうかもと思っちゃいたけど、へこむどころか貫かれてたよ(汗)。 前に、デフテロスを引き合いに出しましたが、デフの場合は自分を裏切ったアスプロスは彼の理想から外れたものだったんですよね。だから、お前なんか俺の好きだった兄じゃないやいと言える。 でも、バレンタインの方は違う。忠義を通すラダマンティスは、むしろバレンタインの理想そのものの姿。だから、よけいに見ててバレンタインが悲しくて可哀想で……。 そもそもバレンタインは、アローンへの忠誠からラダマンティスと共に守り人としてあろうとしたわけじゃない。ラダマンティスへの忠誠からその立場を選んだだけ。パンドラ様がもっと部下のことを思いやる人であれば、ラダマンティスがハーデスへ忠義立てする方がバレンタインにとっても喜ばしいことだったんじゃなかろうか。 ラダマンティスには忠心の人であって欲しい。ただその忠義を向ける相手はラダマンティスの忠誠に相応しい人であって欲しい。守り人として戦うと言いながら、拳を向けるのはラダマンティスではなくパンドラだというのも、なんだか気持ち分かるんですよね。 私自身、ラダマンティスには永遠にハーデス派であって欲しい、忠誠を貫いて欲しい気持ちが強いから、今回のラダの判断にプラス判定もあるんです。パンドラ様の言動があんな傲慢で横暴でなければ、ラダマンティスがアローンでなくパンドラ様についたことに異論なかったのに(泣)。 バレンタインも大概狂信的なとこありますが、ラダマンティスもいくらなんでも盲従すぎですよ〜(汗)。 まだしもバレンタインの方が、立場だけじゃなく自らの意思と感情でもってラダマンティスに仕えているだけ、真っ当に思えるくらいです……。
そんなわけで、ラダマンティスの評価がダダ下がった今回。 ……なのですが、個人的に盲従するタイプのキャラはツボらないというフィルタあっての見方かもしれないけど、ラダマンティスってこれ別にパンドラ様に服従してるわけでもないんじゃないかな? ハーデスに対しては、やっぱり盲目的なんじゃないかと思う。アローンの意識が強く表れてる現聖戦のハーデスの場合、語る理想がどこまで真実なんだかうさんくさいんだもの(苦笑)。魔星としての記憶が引継ぎ制だったとしても、ラダマンティスがハーデスの理想の何にどう共感したか語らない限りは、闇雲に冥闘士だから冥王に従ってるようにしか見えないですし。 いや、杳馬とかアイアコスとかは結構好き放題だから、比べるとラダマンティスは「ハーデス」という名だけに従ってるように見えちゃうよってだけです。そのうち彼なりの理由が語られるかもしれないけどね。
まあ、それはそれとして、ラダマンティスがハーデスへの忠心厚いことは間違いない。でも、それがパンドラ様に対しても適用されているとは限らないんじゃないかな。 なんせラダマンティス、双子神に対してさえ侮蔑の言葉を吐いたことのある人ですからね。ハーデスだけが絶対の存在であって、他はあくまで付属でしかないと言われても驚かないよわたしゃ。 なんか、12ページ目のラダマンティスの表情、どうも含みがあるように見えちゃうんだよね(汗)。パンドラに対して不服はある、その気持ちを押し殺し、ハーデスではなくアローンにつくと公言した自分の部下も、自分を慕っていると分かっていても殺めようとする。……これって、まさに12巻で言っていたようにハーデスのために「自分を殺し、残虐にもなった」ってことなんじゃない? ハーデスへの忠義立てをするならば、犬呼ばわりをされたとて、アローンに抗しようとするパンドラにつくしかない。当然バレンタインと共に守り人としてアローンの手先になりうるわけもない。 バレンタインはそんなラダマンティスを嘆いていたけど、実はラダマンティスの方向性を定めたのは前回のバレンタインの言葉なんじゃなかろうか。バレンタインがラダマンティスの忠誠心を高潔と認め信じていたから、それを裏切れないという部分もあったんじゃないかな……と。「お前の忠誠心と俺のやるべきこともな!」のコマを見てると、そんな風に思えてくる。 だって、結局バレンタイン自身が「惹かれ続けたのはこの気高さ」って認めちゃってるもんよ。ここでラダマンティスがパンドラではなくアローンを選んでいたら、一時はバレンタインを裏切らなかったことになるかもしれないけど、根っこの部分でバレンタインの気持ちを裏切ることになっちゃうよ。 というわけで、今回のバレンタインとラダマンティスも、裏切りの主従というより回りくどく両想いな主従に見えました。バレンタインはしょぼくれてたけど、私はもうちょい涙はとっておく。 ……まあ、これは個人的願望と希望的観測の大いに入り込んだ感想なので、ラダマンティスが本気でパンドラ様に仕える気満々だったとしても「このえむおめ!」と思ってションボリするにとどめておこうと思います(笑)。恨まないぞーラダマンティスを恨まないぞー(笑)。
それに、なんだかんだでラダマンがパンドラ様を一人にしなかったことには安心もしますしね。チェシャはいても頼りにならないのでノーカン(笑)。 単にパンドラ様が冥王軍の上官だからってだけであんな横暴に黙って従ってるならビミョーとは思いますが……。それならいっそ、個人的にほっとけないのでって方が嬉しいかなあ。 いや、でも、それはそれで色恋>部下かよって思っちゃうかも(汗)。
ところで、最近のパンドラ様の言動、どことなく既視感があるんですよね。14巻とか15巻とかに出てた人がわりと近いこと言ってたなあと(笑)。 やれ部下は自分のものだから好きにしていいだの、気に食わなければ処分するだの。言外にガルーダ船の乗員は冥王軍じゃなく自分に隷属してるんだ、とも言ってたよね。懐かしいね。デジャ・ヴだね。 ただ、アイアコス(言っちゃった)の部下たちの場合、盲従してるというのとはまたちょっと違う気がする。多くの部下には「恐怖」という理由があったし、くびきから放たれたらさっさと逃げ出してた。 基準からちょっとずれるバイオレートの場合は彼女自身の確かな理由でアイアコスに仕えていたし、アイアコスからもバイオレートにはちゃんと返すものがあったしね。 言ってることが無茶苦茶なのはアイアコスもパンドラ様も似たり寄ったりだろうに、アイアコスには感じられた可愛げが今のパンドラ様からは感じられないのは、その辺が大きいのかも。 パンドラ様は、誰に対しても何も返そうとしてない。折角くっついてくれてるチェシャのことは駄猫呼ばわりだし、ラダマンティスのこともその他の冥闘士のことも「冥闘士」という理由だけで自分についてきて当然と思ってる。それこそ当人がまわりに求めているのが「盲従」っぽい感じ。 いつか、それを思い上がりとうちのめされる時がくるんじゃないかな〜(汗)。 幼い頃のパンドラ様を見たら、あんまり不幸な終わりを迎えて欲しくないと思えてしかたないんだけど、だから高慢ではなく毅然とした人であって欲しいのだけど。でも、偉そうじゃないパンドラ様って、もうパンドラ様じゃないな(苦笑)。
それにしても、もし本当にバレンタインが木星の守り人だったら、ここで木星敗退→不在、土星逃亡(正確にはVSアローンへまっしぐら?)→やっぱり不在ってことで、テンマたちの勝ち要素が強くなるばっかなんですけど……。 魔宮の意義がどんどん薄くなっちゃわないか心配です。
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