だらだら日記

2010年02月18日(木) LC169話感想

だから小宇宙通信の裏にアンケートがあるの止してくださいってばロストキャンバス169話感想。

なんかもう、痛いというかいたたまれないというか。
シオン、いろんな意味で可哀想……。
些細な罪をあげつらって「さあ、お前の罪を数えろ!」と地獄に落とされるより、黒歴史突きつけられてセルフで悶え死ぬ方が、技のいやらしさは格段に上の気がするわ……。鳳凰幻魔拳も大概受けたくない技と思ってたけど、LC版リーインカーネーションの方がなお怖い(汗)。鳳凰幻魔拳は途中から偽りの情報が差し挟まれるけど、こっちは自分の過去そのままってことでしょう? それで悶え死ぬって嫌過ぎる。
さすがに三巨頭に匹敵するといわれるだけのことはありますね、ルネ。究極の精神攻撃だ(笑)。

とはいえ、これ……今回の状況では、むしろルネの方が不利なのでは?
やっちまったZEな罪が、技をかける人間と全然方向性の違うものならば、そりゃもういくらでも「自分恥ずかしい! 最低!」と悶えちまいそうです。でも、今回は、シオンが反省して乗り越えた(あるいは乗り越えようとしている)罪を目の前で実行してる人間が、その罪で悶え死ねって言ってるんですからね。
喩えるならば、パン1でうろついてたけどあれって恥ずかしかったなあと服着るようになった人に対して、現在進行形マッパがお前の恥ずかしかった過去を考えてみろと言ってるようなものでしょう。(ひどい喩えだ)
シオンの罪が悶え死ぬほど恥ずかしいなら、ルネ自身だって悶え死なないといけないほど恥ずかしいことしてるって思っとこうよ(笑)。
今のシオンは、愛の鉄拳だか愛の説教だか愛の抱擁だか分かりませんが、ともかくなんらかの形でハクレイ様に矯正された後のシオンなのだから、改めて悶々後悔しなくても、さんざん悔やんだ後なんじゃないですかね? だったら、こんなとこでルネにしてやられてる場合じゃないぞ。ていうか、どういう結果になるのであれ、してやられないんですよね?
……やっぱり、シオンは生き残ること確定なだけに、どうしても読む側として緊張感に欠けちゃうのが残念(汗)。こういう時に、原作知らなければ良かったなあと、謎の思考に走っちゃうんだよなあ(苦笑)。

それと、リーインカーネーション、これって自分の罪に対して慙愧の念を覚えない人が相手では、やはり有効ではないのでは。
試しにアスプロスにかけてみたとして、今のアスプロスなら教皇暗殺未遂でも思い出しては良い具合に悶えてくれそうだけど、黒髪アスプーにかけても「あの時本当に弟役に立たなかった!」と転嫁してお終いだったりして。
そういう意味では、小さな罪でも罪は罪で地獄行き決定の原作リーインカーネーションの方が、効果の点では上なのかな? しかし、圧倒的に受けるのがいちばん嫌なのはLC版です。拷問度高すぎ。

前回、シオンが「聖衣の傷を読む」と言われてた件。
人の生涯を書物の形で読むルネが自分と近しいものとしてシオンのことを表現してたから、シオンは書物の代わりに聖衣の傷から前聖闘士の様子が分かるのだろうとは思ってましたが、今回の話で判明した「読み方」とはもっと違うものを想像してました。
ここに傷があるのはこうこうこういう戦い方をしてたからだとか、お前さんは攻撃を受けると先に左手が出て庇いなさるねとか、そういう職人とか探偵みたいな聖衣修復師の事件ファイルみたいなのを想像してたんですよ。
忘れがちですが、この人超能力者でしたね……。
原作の黄金って、老師やアイオリアもある程度テレキネシスを使えるけれど、LCで童虎やレグレグってテレキネシスとか絶対使えなさそうな気がするんですよね。ていうか、LCって、基本的に念動力とかテレポーテーションとか使えるのってアトラとユズくらいじゃないですか。……などと真顔で言ったことがあるくらい忘れがちです。
それでどうしてOVA3巻でシオンがアルバを浮かせてなかったことを怒れるのだと、セルフつっこみ必要なくらい忘れがちです。
そんなサイコメトラーSIONですが、これって何気にすごい能力ですよね。シオンは単にエンタメとして楽しんでただけだけど、どんな戦い方をすれば有効か、あるいは無効か、先人たちの戦いぶりから学ぶことだってできるわけだし。それを言い訳としてお楽しみしてなかった分、逆に真っ当な気もしてくるや、シオン……。
聖衣の傷は、元からついてるものじゃなく、自分でつけたものでもOKなんでしょうか。それで鑿でコンコンやってるんでしょうか、カモフラージュで修復してますアピールしてるわけじゃなく?
前の聖闘士の、というより、正確には聖衣自身の記憶を覗き見してるようなもの、ということなのかな。どちらにしても、確かに「辱め」な気はする。自分だって、伝記読んだり実話再現ドラマ見て楽しんだりもするけれど、ルネやシオンのしてることって暴かれたくない部分に触れる行いだったりするんだろうし。
……統治者っていうかさ、出歯亀みたいな感じじゃないのか、この二人……。

シオンが聖衣に愛されてるのは、自らも聖衣を愛でているから気持ちを返してもらえてるのかと思ってたけど、こんな少年時代のシオンでさえ無条件で庇っちゃうんだから、聖衣の愛ってわりと無償のものなんですね。
ルネの誘惑に負けそうなシオンを止めようとした聖衣たち、悪い仲間に誘われそうな我が子を「この子は本当はそんな悪いことの出来る子じゃないんです!」っぽく庇ってるママンっぽく見えました(苦笑)。でもって、「すっこんでろババア」と突き飛ばす愚連隊一歩手前の息子がシオン。
ならばいっそハクレイ様が雷親父で叱りに来て……と言いたいところですが、この場ではとりあえず身代わり地蔵ならぬ身代わり大仏してくれるのかな、後ろの仏様が。でも、ルネが鞭で首を落とそうとするのはシオンが意に沿わなかったからだろうから、何をもってシオンが立ち止まるのか、なんかいろいろ気になります。

ところで、ルネ、6年前から結構今と変わらん見た目なので、いったいいくつの人なんでしょうね……。ついでに前回の8年前と矛盾してるのか矛盾してないのか誤植なのかも気になるわ。
冥闘士は冥闘士になった時点で不老になるのかとも思ったけど、杳馬パパがいい具合に老けてきてるので、そういうわけでもないだろうし。
杳馬が聖域には異質な風体だったくらいにはルネもジャミールには異質な風体だと思うのですが……。現実の記憶と夢の記憶と混同しなかったのは、十年分の時間の差よねと思ってしまって自分にもダメージ。6年前ならまだしも、16年前ってだいぶ曖昧だものよ……。


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