てらさき雄介の日記
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2014年04月24日(木) 城山三郎著“冬の派閥”

‘冬の派閥’を読んだ。城山三郎氏の時代物は初めてだ。幕末の尾張藩を舞台にしている。主の徳川慶勝は第一次征長軍司令官であったこと以外、私自身も余り知らないし印象もない。人物に興味を持った。

また幕末における御三家とは。水戸藩の記述は多いが尾張と紀伊は少ない。一方で尾張藩はその筆頭で大半。京都と江戸の中間に位置している。どのような立場で大政奉還とその後に臨んだのか。この点も注意深く読んだ。

結果として明治後は不遇な扱いを受けた。会津や桑名も含めて京都在職時にターニングポイントがあったのだろう。また薩長に乗り換える譜代が多かったなかで、徳川親藩である限界については致しかたない。

小説とは不思議なもの。事実を元にしているとはいえ、基本的にフィクションである。そこは踏まえているつもりだが、歴史上の人物像は頭のなかでふくらんでいく。徳川慶勝のように他に材料がないなら尚更のこと。

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