てらさき雄介の日記
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2013年08月27日(火) |
はだしのゲンは「反日」に非ず |
はだしのゲン。小学校の体育館で初めて見たこの作品の映画版は、今に至る私の人生に大きな影響を与えた。戦争の被害者が市井の人であることを、リアルに描いている貴重な作品。
この一部が「暴力的」「反日的」であり、子どもに見せるのは相応しくないと、松江市教育委員会が図書館で規制したのが発端。その後マスコミを賑わせた。最終的に規制はなしに。しかし余波は現在もくすぶり続けている。
「暴力的」について。確かに一部それらしい箇所がある。しかし世にあふれる他の漫画と比べて、特段奇異であるとは思えない。また描写した趣旨は暴力廃絶である。問題になる方がおかしい。
「反日的」について。かの戦争をどう総括するかは、個々人の歴史認識によって異なる。原爆投下や中国侵略を継続的に記載することが、日本にとって好ましくないと考える人も確かにいる。私とは違う考えだが。
もっとも由々しきことは「反日的」だから、子どもには見せられないという論調。そのような国に一体いつからなったのか。反日や愛国の基準を一律に決めること、特に為政者がそれを行うのは恐ろしいこと。
漫画や映画に限らず、どのような作品でも作者の主観は入る。いや伝えたいことがあるから、世に生み出されるものも多くある。それを自由に受け止めるのは、日本国憲法に定める大切な国是ではないか。
元々はだしのゲンは「反日的」に非ず。現在と将来の日本、そして過去に生きた日本人を愛しているからこそ、問題提起をしたのではないか。作者は既に鬼籍に入っている。確かめようもないが、むしろ愛国的作品と言える。
さて漫画本。今回の騒動で関心が集まり、何と増刷になったらしい。結果オーライという訳ではないが、この機会に多くの人に読んで欲しい。そして次の世代にも伝えていきたい。
●今日一日
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