てらさき雄介の日記
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2007年01月05日(金) 赤字債権とは何たることか

電車に乗りながら、ある新聞夕刊を読んだ。一面トップが地方自治に関すること。夕張市についてだ。

財政再建中の手当てとして、国が夕張市に赤字債権の発行を認める方針とのこと。これは特例でなく、法の改正によって今後全ての破綻団体に認める方向とある。

市民の負担に限界があるし、それでも基本的行政サービスは保障しなければならない。それは理解できる。国が一定の支援をする必要もあろう。

しかし今回のことは、「金がないなら借金していいよ。」という意味。借りるのは夕張市、つまり夕張市民だ。

破綻している自治体が、その場しのぎで借金をして、果たして返せるのだろうか。加えて返済は再建計画の期間内にするそう。最早むちゃくちゃな話だ。

今まで自治体の借金について、国のルールで原則禁止していたことは、地方分権時代に相応しくない。自己責任により、ある程度の裁量は持って然るべきだ。

ただ国は知っているはずだ。赤字債権がどんなに危険かを。相模原市も数年前に、限定的に発行した赤字債権の返済が、いまでも支出の大きな割合になってしまっている。

規模による限界があるのなら、合併勧告をすべきだろう。それを踏まえて、北海道に対して一定の支援に国が乗り出すべきだ。

住まいは違っても同じ日本人。ましてや多くの市民が、地方から移り住んできた相模原市にとっては、北海道もまた父祖の地でもある。

そして国は、今こそ本当の地方分権をしなくてはならない。自治体の再編と財源の委譲だ。菅地方分権担当大臣は、地方議員出身者だ。もっと頑張って欲しい。


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