てらさき雄介の日記
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2005年10月14日(金) |
政治家ならば党議拘束より信念を |
郵政民営化法案が衆議院で、200票以上の大差で可決されました。
総選挙前の採決が5票差であったことを考えると、その間の移り変わりに寒気すら覚えます。
まずもって、今回も反対票を投じた「平沼赳夫」氏は立派です。思想信条は私とは大分違うので、同じ政党やグループになることは恐らくないでしょうが、日本の大切な人材として今後の活躍を祈ります。
そして前回反対した議員で、今回賛成した方々には、あきれてものも言えません。総選挙で‘刺客’と戦う厳しい状況を遠くから見ていて、頑張って欲しいと一瞬でも思った私が間違いでした。
彼(彼女)らは所詮、流れや雰囲気で反対しただけだったのです。だから今回も流れや雰囲気で賛成したのです。
数ヶ月前郵政法案が政府から提案されたとき、自民党所属国会議員のほとんどが反対でした。しかし現在は所属議員が「全員」賛成。この間に何があったのでしょうか。
人は誰でも考えが変わる時があります。かくいう私も。しかし今回のケースは考えが変わったのではなく、考えが変わらないまま採決をねじ曲げたのです。
政治家には大切な仕事がたくさんあります。その中で最も大切なのは、各種案件に対する「採決」です。このことに異論を挟む人はいないでしょう。
だからこそ、先の国会では衆参ともに「採決」シーンがテレビで流れ、有権者の大きな関心を集めたのです。
さてかねてから問題視している“党議拘束"が、ここでも頭をもたげます。
多くの議員は「政党の決定だから」と逃げます。
“党議拘束"と自分の考えが違った場合、どちらを優先すべきなのでしょうか。それは自分の考えです。何よりも大切なのは政治家たる自分の信念なのです。
この至極当然のことが、残念ながら年々少数意見になっています。二大政党と呼ばれるようになってから、民主党も様々な“党議拘束"が厳しくなっています。
過日堺市長選挙に応援に行きましたが、彼が民主党推薦候補でなかったことで、ある所からクレームが入りました。これって余りにも変ではないですか?
我が儘を言っているわけではありません。民意をふたつに集約する二大政党制は、それぞれに幅を持たせ、その幅を主権者の面前で明らかにする必要があります。そのためにも個々人の考えは、有権者にアピールすべきなのです。
ひとつの“党議拘束"が出たときも、100%その通りでなくてはならないというのは、かえって全体として民意の反映をおろそかにしていることです。
小泉総理の刺客作戦に、最初から違和感を覚えたのも以上の理由によります。
だいたい小泉総理は以前から、多くの“党議拘束"違反を繰り返し、総理になるその日まで、地元自民党神奈川県連では役職停止処分だったのです。そこに彼の良さもあったのです。
多様性において一日の長があった自民党にも、“党議拘束"を隠れ蓑にするマニュアル議員が増えてしまいました。
民主党がそうならないように、自らの発言を行動を常に問うてまいります。
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