てらさき雄介の日記
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2004年10月15日(金) 本宮ひろ志「国が燃える」休載は残念

本宮ひろ志の「国が燃える」が休載となりました。本宮ファンの私としては残念です。

地方議員を含めた多くの抗議によるものですが、その程度で休載するならば最初から書かなければいいのです。

南京大虐殺については、日本国内に見解の違いがあります。あそこまで細かく描写をすれば、議論になることは当然わかっていたはずです。漫画家である本宮氏よりも、ジャーナリズムである集英社の覚悟のなさでしょう。

「国が燃える」は最初から呼んでますが、本宮作品の中でも近年まれにみる大作です。実際人気もあったようです。問題の部分も、私は読んでいて違和感はありませんでした。

漫画をはじめとする芸術の素晴らしさは、その中に現れる作者の創造性を通じて、鑑賞する個々人が夢を見れることにあります。ましてや現実を超える表現をしやすい漫画の内容について、いちいち“歴史的事実”と照らし合わせること自体がナンセンスです。

抗議した方は自分の意見を表明しただけですから、それはそれで構いませんが、問題はそれによって安易に休載した集英社です。

抗議をした方のほとんどは、おそらくこの漫画の読者ではないでしょう。集英社は、この漫画を愛読していた私はじめ読者にこそ、休載の理由を説明すべきです。


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