2005年04月25日(月) |
尼崎列車脱線事故で乗り合わせた上司の話 |
尼崎列車脱線事故。
テレビの映像を見るだけでも悲惨な現場なのですが、うちの会社の上司がまさにその電車に乗り合わせていた。
上司の話ですと。自身は4両目の後方に立って乗っていて、脱線の瞬間は吊り革を掴んだものの、強烈な衝撃で車両の中央まで吹っ飛ばされていたそうです。座っていた人は掴まる所もなく、そのまま車両前方に飛んで行って積み重なっていたそうな。
運良くその時点で無傷だった上司はまわりの男性と扉をこじあけて、倒れている人を運び出したり救助活動をおこない、車両の座席をベッドにしてそこに倒れている人を横にしたそうです。そんな必死の救助活動を続けてもなかなかレスキュー隊が来ないコトを苛立ったらしいのですが、それは緊急時だからそう感じたのかもしれないと振り返っておられました。
レスキュー隊が到着してからは、バーナーで焼き切られた網棚を担架がわりにはこんだり、近所の人が水をもってきたりと救出作業がある程度スムーズに進んでいったそうですが、それでも(この人はもう助からないな)と思う方もいらっしゃったり、ガラスをぶち破ろうにもなかなか割れなかったり、モノを動かせなかったりと、人間のあまりの無力さを痛感させられたそうです。
その上司のケガは救出活動中に手のひらをガラスで切って、さらに救出活動で腰を痛めただけで済んだんですが、もう現場はこれまで遭遇したどんな場面よりもえげつなかったそうです…。
今回の事故で亡くなられた方のご冥福をお祈りします。
|