旅記40〜新疆ウイグル・トルファン編(前)〜「新鮮ミイラと前夜祭」 |
2004年10月16日(土) |
旅記40〜新疆ウイグル・トルファン編(前)〜「新鮮ミイラと前夜祭」
8/25。ハミ→トルファン行きのバスに乗り込む。 実は敦煌からハミ、トルファン経由でウルムチに行くのは ポロ兄さんと同じルートだった。このルートの人結構多いみたい。 乗り込んだバスの席が、なぜか中央座席の補助シートだった。 番号が書いてあるところを見ると、毎回使ってるちゃんとした席みたい。 しかも最後から二、三番目でだったみたいで、ギリギリ買えたんだって思う。 バスに乗ってる人はほとんどがウイグル族の地元民で、おじいさんとかナイス。 回族の男性は頭に白い小さな帽子、女性はカラフルなスカーフを巻いてる。 実は今朝、残りのスイカを二人で完食してしまったのだ。 そのせいか二人ともトイレに行きたくなるも、なかなかバスが止まらない(笑) やっとのことで休憩になったんだけど、やっぱりここは道端なんだなー。 瓦礫みたいなのがあって、なんとかなったんだけどね。ほっ。 休憩のたびに、補助席だから席を立たなくちゃいけなかったけど 体を動かしたくなるし、空気が気持ちよかったから丁度良かったかな。
乗る前に新聞買ってたから、暇つぶしに読もうと思ったんだけど まわりの地元民は全員ウイグル語の新聞読んでたから読みづらくて。 編み物もハミ行くまででマフラー作り終えちゃったし。 疲れたのかずっとウトウトしてた。でも補助席は背もたれも低いから 頭を置く所が無くて、ずっと右に傾いたり左に傾いたり。 勢い余って両隣の地元民に頭突きかましてばっかりだった。 本当迷惑かけたなーと思う。6時間以上ゴンゴン頭ぶつけてたもん。 やっぱり普通の席の方がいいもんだ、と実感した日となりました。 途中、火焔山の横を通り過ぎた。 西遊記で孫悟空たち一行が行く手を遮られた、あの火焔山です。 切り立った崖なんだけど、ひだの入った赤い山肌は燃えてるように見える。 すごい迫力だった。確かに勢いよく燃えて立ち塞がってるように見えた!!
トルファン到着!バスを降りたらすぐに客引きに捕まる。 そのまま近いしすぐ傍の宿に泊まることに。ドミなんだけど実質3人部屋。 軽く洗濯物を手洗いしたら、トルファン探索に出発!!! 腹ごしらえをまずしなくちゃいけないので、地元民の食堂へ。 ポロ兄さん念願のポロを食べる!楽しみにしてた分かなり喜んで食べてた。 普通のチャーハンより油が多くて、なによりニンジンがめっちゃ甘いの。 なんでこんなに甘くておいしいんだろう。恐るべし新疆マジック。 その後トルファン博物館へ。残念ながらハミで行けなかったしね。 目的はやっぱりミイラ。ここ新疆は乾燥した砂漠地帯だったため、 ミイラの保存状態がすごい良いらしい。楽しみ楽しみ。 でも入ってみると恐竜の化石や古代の土器ばかりだし・・・。しょぼい。 しかも化石よりもイラストでごまかしてあるような気もするし。 壁に貼ってあった大きな恐竜のイラストに、なぜか小さく数字が書いてあって 絶対どっかの図鑑かなんかを引き伸ばしてるよこれ、って思ったりも。 電話が何台も置いてあって、恐竜の鳴き声が聞こえるよって所では もちろん何も聞こえるはずが無く。中国だしねーー。 二階に上がると人類の歴史になってきて、どきどきしてくる。 私達以外には観光客らしき人は誰もいない。寂しい感じがする。
やっと最後にミイラ部屋発見!うぉーー興奮。 ミイラがいっぱい置いてあった。ガラス越しに本当に間近に見れる。 言葉を借りると「昨日死んだとしか思えないようなミイラ」ばかりなんだよね。 本当に保存状態が最高に良い。これが本当にミイラなのかって疑ってしまう。 紀元前のミイラも多かったんだけど、それなのにはっきりと全身残ってるの。 その時、私の好きな俳優、ブレンダンフレイザー主演の映画 「ハムナプトラ(原題The Mummy)」のワンシーンを思い出した。 棺から急に生々しいミイラが出てきたシーンで、驚いた後に 「何ていうか・・・ジューシーだ」っていう台詞を言うんだよね。 その時すっごい爆笑しちゃって、印象的なシーンの一つになってる。 英語でこう言ってただけで、吹き替えではどうなってるのか知らないけど。 その「juicy」って形容がぴったりくる位の、そんなミイラだった。 髪の毛、歯、爪、筋、どれもはっきりと残ってて、すっごいリアルなの。 今にも起き上がって話しかけられそうだから、恐る恐る観察してた。 一人だったらこれ、怖くて直視できなかったと思うね。 ポロ兄さんはウルムチでも博物館に行ってミイラ見たらしいんだけど、 ウルムチよりもこっちのミイラの方が生々しかったって言ってた。 今までミイラっていうと、あまり形が残ってないイメージだったんだけど それは違ってたんだって思い知らされた。ほとんど崩れてない。 うん、ミイラ見れて良かった良かった。
情報収集のため、ジョンズカフェに行くも役に立たず。 代わりに変な(?)ウイグル族のお兄さんに囲まれる。 この人達日本語ペラペラなんだよね・・・。やけに上手い!流暢。 その後は旅人から噂に聞いてた「アイちゃんカフェ」を発見。 というより、アイちゃんに出会って、おいでって誘われたんだけど。 彼もウイグル族で、本当は「アイプチャン」みたいな綴りだった気がする。 通称アイちゃんって呼ばれてて、もちろん日本語がうまいし優しい人だった。 ここにも日本語ペラペラなウイグル族がたまってて、話しかけてくる。 今から交河古城に夕日を見に行かない?って誘われる。 もちろん車チャーターなんだけど「100元とタダどっちがいい?」って聞くの。 「高いから行かない」って言ったら「タダでもいい」ってみんな言うんだよね。 でもその後に「タダって100元より高いよ」っていうから、ちょっと怖い(笑) 「チューしてくれたらただで連れてってあげる」っていう人もいて (ただのセクハラ親父か!?)それも嫌なんで丁寧にお断りしといたけど。 すんごい陽気なんだよね。明るくて陽気なセクハラ兄さんたち。 他の旅行者も言ってたけど、トルファンは他の場所とは違う。 異常なくらい日本語通じるしね。あの怪しいウイグル人たちは 実はマフィア集団なんだっていう情報も後で聞いたんだけどどうだろう?
買い物も楽しかった。地元民の市場に行ったんだけど活気あふれてる。 ウイグル帽子すんごい買いたかったのに、街の人を観察してみたら 女の人はスカーフであの帽子被ってないんだよね。男の人専用みたい。 すんごい可愛いのに!基本は白くて丸い円柱型で、刺繍がしてある。 それの四角い感じのも多くて、折りたためるというスグレモノ。 買いたかったけど、ここで被らなかったら被る場所も無いと思って 結局は買わなかった。だってあんなの日本じゃ被れないし(笑) 1元ショップがあって、商品選んで一応「これいくら?」って聞いた。 そしたら「2元」って言うのさ。「じゃあいらない」って返したら 「ああ、1元」って訂正してるし。ここでもまたぼったくり根性が嫌。 キッチュなミニハーモニカとミニアコーディオンがあって 子供向けのおもちゃで古いんだけど、気に入ってしまった。 その他にもイスラムのお香やイスラムティーも買ってみた。 (チベットではインドのお香買ったしね!はまる宣言。)
夜は葡萄祭りの前夜祭で盛り上がってる。歌や楽器の演奏もある。 でも何より楽しいのは、屋台でのつまみ食いだね。 新疆に来たからはやっぱり羊肉串を食べないと。激うまーー! やっぱり新疆の羊肉串は美味い!天津なんかだと竹串使ってるんだけど 新疆方面は鉄(?)の串を使ってるの。消費が激しいからかな。 何回も使用できる串を使ってて、これなら環境にも優しい!? あとは、油で揚げる串もの。これがものすごいハマル!!! 野菜や肉類などなんでも並べてあって、その中から選んで揚げてもらう。 揚げた具材に味付けの粉と、辛いソースを塗るだけなんだけどね。 これがすんごい美味しくって。トルファンではずっと食べてた。 ナスを丸ごと一個、インゲン、キノコ、エビ、イスラムパンなど。 辛いんだけど、本当においしくってつまみ食いばかりしてた。 特にお気に入りだったのがイスラムパン。すんごいオススメ。 ナンみたいなのを固くしてぺったんこにした感じなんだけど それを揚げてタレをつけると、ありえないくらいの激ウマなのさ。 熱々のパンの固さと、辛いけど病み付きになるタレが相性最高!
宿に帰ると同じ部屋にパキスタン人のおじさんが入ってた。 話し好きのいい人で、いろいろ話しかけられて仲良くなる。 ポロ兄さんは明日、郊外の一日ツアーに参加するんだって。 うちはどうしよう。葡萄祭りすごい楽しみだし。でも時間無いし。 迷いながら眠りについた。 次回もトルファン編。とうとう葡萄祭り開幕!!
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