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ちょうど10年前の今日、彼女は死んだ。 車に轢かれたのだ。
僕が朝はやく七草粥を食べているときに、彼女が 死んだという知らせを聞いた。
彼女の毛は艶のある灰色をしていて、真っ黒な 瞳を持った大きな目をしていた。
彼女は、風の吹く真夜中の道端で冷たくなって いた。だって彼女は車に轢かれたのだ。
僕は小さな彼女の体を抱えて、よく日の当たる 庭の片隅に埋めた。
風の吹いていない、晴れた朝のことだった。 冬の白く青い空は、遥か彼方にあった。
綺麗なネコが死ぬには、あまりに不釣合いな天気 だった。
彼女の名前は「ナナ」だった。
それはうそだ。
2004年01月07日(水)
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