曇り空の高いところにしろい太陽がすわって 時々目を射す。 しろすぎる景色、流れ飛んでゆく山々が ずっと伸びていて 私の行く先も過去もこの景色しかないのではないかと思ってしまう。
高速バスは退屈だ。
何もできないので せめて何か考えたいと思って記憶の糸をたぐってみたが なにもない。 無理矢理ひきだしてみたい衝動に駆られたが、 かえって気が散るだけで宙にカケラが舞ってしまっただけで無意味だった。
何もしない何も考えない、そういう時間を最近過ごしただろうか。
こういう時間もたまにはいいか・なんて思った。 ただ向かってくる景色たちを流れ過ぎてゆくまで受けとめるだけ。
こんにちはさようならこんにちはさようなら
バスのエンジン音とかすかな雑音を味わってから ウォクマン聴いた。 なにもないこころに音が滑り込んできて泣きそうになった。 岸田君の創る世界の素晴らしいところは メロディも詩っていて、文字とからみあって すばらしくせめぎあってキラキラしているところだと思った。 歌詞に泣かされているのか、メロディが私を打ってるのか わからなくなる。
ときどき、眠った。 ときどき、起きた。
ある時 目が覚めたら知ってる景色になってて、 それは山科だった。
京都へ着きました。 かすかに胸騒ぎ。
街は祇園祭で、ひとが多すぎて歩けないから バスを降りて先斗町を四条からあがる。
人の「気」と夏の湿り気とまざって この街のにおいが一気に私の呼吸に参加してくる。
胸一杯に満たされて、どきどきした。
すきだ、京都。 感極まって、泣きそうになった。
ちょっとだけ、やってきました京都です。 ふふふ。
------------------ 「グッドラック。」 旅前日のハナちゃん、丹下左膳風。 えっ、ウィンクだった?
父長崎人+母福岡人=純血の九州オンナ、福岡に産まれ、
関東→京都→佐賀→京都→横浜→群馬と流れてます‥
レイ
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