ALC ビル リフォーム -★-

 

 

ねことおやつ
   
 

2003年06月08日(日) ★ シランプリン

青年はあき地に住んでいました。
ぽっかりと 平凡なあき地なのですが、
目立つところといえば紅い花が咲いてることくらいでした。

平凡なあき地には
春夏秋冬さまざまな虫や葉っぱやお花や風や‥
いろんなものが顔をみせては流れてゆきました。

  そのさまの美しさといったら!

青年は 紅い花の横に腰をおろしました。
紅い花はいつもその時々であき地でいちばんいい場所に咲いていて、
そこはたいてい青年にとっても、気持ちのいい場所だったからです。
あるときから青年はそこで絵を描きはじめました。
絵を描く青年の横には もちろん紅い花がいて、
毎日 青年が見たあき地のことと 紅い花の見たみどりのお話をしていました。
話をしながら描くものだから 目にみえるものと こころに見えたもの、
そんなものが混雑とした絵になりました。それはそれで 美しかったのです。

   あるとき、黄色のべっこうのお花が咲きました。
   青年はそれをキャンバスの端に描きました。

   あるとき、紫のくじらみたいなお花を咲かせる花が咲きました。
   青年はそれをキャンバスのまんなかに描きました。

   またある時みずいろ三日月のお花が咲きました。
   青年はそれも絵に加えました。

   それから、青年は散歩をしているとき しろい花に出会いました。
   青年は見たことのない清廉なしろい花に一目でこころを奪われてしまい
   キャンバスをしろい花でいっぱいにしました。


  絵はとても素敵なものになりました。



青年はしろい花をあき地へ連れて帰りました。
しろい花は最初は泣いてばかりで たいそう居心地が悪そうでした。
青年は しろいお花のそんなところがまたかわいくて、とてもとても大事にそのしろい花を育てました。
しばらくすると 青年の努力のかいもあり沢山のしろいお花が咲きました。

あき地がしろいお花で まっしろしろになる頃、
青年は絵を描くのが楽しくて仕方なくて何枚も絵を描いていました。
青年の絵をあき地にならべてみると それはとても素敵な風景になりました。

そのうち わざわざその光景を見に訪れる人が現れて
またたくまに青年の絵は評判となりました。
青年は訪れる いろんな人と話しいろんな知識を得ました。



青年は いつか自分の美術館を建てたいと思うようになりました。
美術館をもってる画家こそ、一流だと聞いたからです。


ある時、青年のウワサを聞きつけた部長となのる男がやってきました。
しろい花にかこまれた青年の絵はとても美しく その光景のまん中に座る青年にとても似合っていました。部長は青年に声をかけました。
「どうかね。このあき地に美術館をたててあげよう。
 一流の素材と一級の魔法をもった職人を使うよ。」
青年はとっても喜んで 契約書にサインをしました。
これで、青年も晴れて美術館を持つ一流の画家なのです!
わくわくしちゃいます。



数日後、一級を名乗る魔法職人らがやってきて、あき地を整理しはじめました。
黄色べっこうの花は抜かれました。
紫くじらの花も根絶やしにされました。
水色三日月のお花も折られました。
しろい花はたくさんあって、とてもスグには総てを抜くことができなそうでした。

夕刻、部長は青年にしろい花を何とかするように言いました。
「こんなんじゃ職人が魔法作業に集中出来ないじゃないか。」
青年はとても迷いました。
自分を信頼しきっている大事なしろい花を殺してしまうなんて。

だけど美術館を建てたいが一心で、しろい花を抜きはじめました。

   しろい花は泣いていました。
   青年も泣きました。


夜明け、一級の魔法職人らが一流の素材と呪文を持って現れました。
紅い花は逃げてあき地のすみっこにいました。
青年は毎日話していた その紅い花のことを見る事ができませんでした。
だって紅い花はたぶん苦しむんですもの。
そんな紅い花を 助けてしまえば青年は、もう美術館が建てられない。
紅い花は根を深く深く張っていて‥(だって、あき地がはじまったときからいたんですもの)そうそう殺すことができませんでした。魔法職人はいろんな
にがい呪文とつらい薬草を使いましたが 簡単には通じませんでした。
「なんでもいいんですのよ。ここにおいてくださいませ」と紅い花は言いました。
魔法職人たちは舌打ちをして、いつか枯れるだろうと思い美術館を建てはじめました。
美術館はまたたく間にあらわれ、そこは超一流のものばかりで飾られました。
紅い花は僅かな隙間から自分をのばしてわりと耐えていました。



さて、評判の青年の美術館は建ちました。
ぴかぴかです。だって一流で一級だもん。
たくさんのファンや見物人が訪れてます。
青年はとってもちやほやされていい感じ。


青年は絵を描くことも紅い花の横で話をすることも なくなっていました。
絵を描くことより大切なことがあって とても忙しかったのです。







ある時、青年は久しぶりに絵を描かなければいけなくなりました。
一流の画家なんだから、一流の絵を描かなくちゃ。
青年は絵のモデルやテーマを探しはじめました。
だけどもあき地は美術館になってしまったし しろい花もみどりもありません。
青年はどうしても絵が描けなくて 紅い花がいるだろう所へ行ってみました。


   だけど、紅い花はうなだれるばかりで
   青年とは言葉さえも通じなくなっていました。





青年は美術館に帰って、部長の元で様々な技術を学び
また 違う絵を描きはじめました。





紅い花は枯れ果てて あたらしい種を風に乗せて飛ばし
また 違う地で 前程ではないけどりっぱな花を咲かせて
はなやかなおしゃべりを またはじめました。

それでも 過去青年が描いた あき地の絵は
誰かのこころにときどき降りてくるんです。



だから それは それで とてもいいことなんです。







          だから友よ もうこれ以上 悲しまないでください

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だるま大使で しょっぱいラーメンを食べて、
「金井の湯」って温泉に行った。


帰りは私が運転した。

ダーは今日とても頼れたと思う。
知らない電話番号に出たダーの横で私はこわばった。何かが怖かった。
私のために うまくやってくれたと思った。
そしてとても面倒くさい目にあって 疲れてると思った。

「私は、きみにふさわしいですか」

さあどうかな とダーは笑った。




ときどき、自分があまりにもダーに対し はだかなもんで 心配になる
それを許されるに ふさわしい私 なのかなと確認してみたくなるんです


お陰でやっと何かが終ったのかもと思う。
ああ どうも ありがとう。



父長崎人+母福岡人=純血の九州オンナ、福岡に産まれ、
関東→京都→佐賀→京都→横浜→群馬と流れてます‥

レイ 

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