「大事な日」のお話。
今日になってもダーリンは気付かない。
電話で話していても気付かない。
自分からは絶対言わないぞ。
そう心に決めて君と会話をする。
意地悪かもしれない。
事の顛末を聞いたダーリンは、
嫌な汗をいっぱいかきながら、慌てている。
結局のところ、寂しかったのだ。
どんなに愛されていると実感していても、
心の裾を黒く染めるインクみたいなものだ。
嫌味と脅しを、ちょっとだけ言ったのは
私なりの誤魔化しだから、あなたはきっと感謝するべき。
失望と引き換えに、1つの「約束」を受け取る。
でも私は、今夜、
あなたに「大事な日」を祝って欲しかった。
生涯の約束よりも、何よりも。
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