どうしてこんな私を好きでいてくれるのか、
我ながら不思議に思う事がある。
自分で言うのも何だけど。
顔なんかカエルみたいに潰れているし。
人付き合いが上手くできないくらい不器用。
その割にはプライドばっかり高くて、
格好つけて失敗ばかりしている。
おまけに酒癖も悪い。
私の知ってるダーリンは。
いつもいつも皆に愛されていて、
その中心で笑顔を絶やさない人。
気難しそうにしかめっ面をしている私とは、
まるで正反対。
だから彼は、私の恋しい人でもあり、
そして憧れの人でもある。
私に無い物を、持ち合わせている人。
その柔軟さに、私は嫉妬したり、尊敬したり。
私の隣に居る彼を眺めながら、
何故この人は私の傍に居てくれるのだろう?
と疑問を感じる事が度々ある。
最近の私は、不平不満ばかりを吐き出していた。
「私の想いなんてダーリンには届いていないんだー」
「私の事なんてもう必要じゃないんでしょ?」
そんな風に言って、ダーリンを困らせていた。
ダーリンにも、この関係にも、不満なんて、無い。
ただ月日が流れるごとに、
私の存在、ダーリンの存在が、当たり前のようになっていって、
その穏やかさにちょっとした苛立ちを感じていただけ。
理不尽な八つ当たりめいた発言をし続ける私に、彼は言った。
あのね。初めてあなたを見た時にね。
私、この人は絶対手放しちゃいけない人だって感じたんだ。
だから頑張らなきゃ、と思って、無我夢中でぶつかっていった。
その時の気持ち、今でも全然変わってないよ。
もし。あなたを失ったら、私。
どうしたらいいのかなぁ。
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