縋る、その理由

2004年07月05日(月)

朝から吐き気に襲われる。

胃の中にあるものを吐き出そうとしても、

吐き出すものも、無い。

昨夜はほとんど何も食べていないのだから。

会社に行こうとすると、胸が苦しくなり、

頭の中に霞がかかる。

不思議だ。

確か2、3日前に気分は回復したはずなのに。

どうしたっていうんだろう?

自分を奮い立たせて、メイクを施す。

服を着て、髪をゆるく巻く。

のろのろと立ち上がり、

マンションを後にしたものの、

電車に乗るのが、とてつもなく怖く、

結局、タクシーを使ってしまった。





後輩から問い掛けられた案件に、

笑顔で答える。

パソコンを立ち上げて、

メールをチェックする。

いつもと変わりない、朝。

なのに突然の、眩暈。

幸い忙しい時期ではないので、

ただじっとして時間をやり過ごす。

何も聴こえないふり。

何も考えないふり。

そうするのが精一杯。





私の様子を心配したダーが、電話をくれた。

救いの手に縋り付くように、

受話器の向こうに居る彼の存在に耳を澄ます。

でも。

聴こえてきたその声は、何処と無く無機質で。

私は落胆し、一人苛立つ。


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