繰り返す、愚かな過ち

2004年06月23日(水)

朝、いつものモーニングコール。

電話しようかどうしようか。

手がちょっと躊躇したけれど、

やっぱり短縮ダイヤルを押してしまった。

ダーの眠そうな声が聴こえてくる。


「昨日、ごめんね」

「いや、俺も悪かったし…」

気まずい会話。

ダーは何でもない風を装っているけれど、

そんなはずは無い。







このまま放っておくべきか否か。

こんな時、いつでも先に折れるのは、私のほう。

そう、より多く好きになったほうが負けなんだから。

そんなの最初から分かっていたはずじゃない。

もし、このまま…。

そんな最悪なことを考えて、

不安になっているのは私だけなんだろう。

ダーはきっと苛立ちを覚えていたとしても、

不安なんてこれっぽっちも感じていないはず。

耐え切れなくなった私は、

結局、自分からメールを送ってしまった。




きっとこのまま無視されるはず。

そう決心して送信ボタンを押した20分後、

ダーからの返信。

それは彼にしては、いつもより長めの文章。

最後に、こんな言葉が書かれていた。

「俺のほうこそ、本当にごめんな」

ねぇ、ダーリン。

お互いいっぱい嫌なこと言って、

見境無く傷つけあって、

冷静に考えて落ち込んで、

「ごめんね」なんて呟きあって。

結局こんな風に求め合うのならば、

最初から喧嘩なんかしなきゃいいのにね。




なんて愚かな2人。

罵り合わなければ、

お互いの大切さに気付かないなんて。

なんて馬鹿な2人なんだろう。
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