タイミングの悪さ

2004年05月23日(日)

2時起床。

ダーと過ごせるのは、泣いても笑っても、

あと7時間弱。

この部屋で過ごせるのは、

あと5時間弱。

だからと言って特別なことは何も出来なくて、

仕事でパソコンを見ているダーを横目で眺めながら、

邪魔しないように雑誌をめくる。

ピザを食べながら、


「おいしいね」って2人で笑いあう。

今日を静かに締めくくるように、

自分を納得させるように、


「短い時間だったけど、たくさん遊べたね」

と言ってダーは笑顔を見せた。

ドライブもしたし、

色んな話をできたし、

ゲームもしたし、

焼肉も食べたし、

ビデオも借りられたし、

くっついて眠れたし、

たくさんチューもしたし、

おいしいピザも食べたし。

ダーは反芻するように、

ポツリポツリと呟くけれど。

それはどれも、近くに居る恋人たちなら、

当たり前の事ばかりで。

私たちにとってはどれも特別なことばかりだ。

その事実が、ちょっとだけ私を切なくさせる。


「楽しい時間は、どうしてこんなに早く過ぎるんだろう」

私たちの別れの時のお決まりの台詞。






別れの時間が近づいてきて、

私はコンビニへ。

彼は駐車場へと向かう。

買い物を済ませて、ダーが待つ車の中に入ると、

何故だかダーが沈んでいた。




←新車なのにね…。




何故、こんな短時間に!?(驚)

しかも傷はかなり深い。

落ち込むダーを急かして、空港へと向かう。

ダーは車のことで頭が一杯。

私との別れも、どこかそっちのけだ。

ダーは意外と気が小さくて、

その実情はクールな外見とは裏腹で。

こうなった原因も、ダーがある事情に慌てて車を出したせい。

「どうしてダーってば、そういう人なんだろうねぇ」

とちょっと意地悪っぽく言ったら、

ダーがますます小さくなってしまったので、

私は可笑しくなって、少しだけ笑ってしまった。

不謹慎で、ごめん(笑)





空港へ到着して、少しだけ車の中で待機。

その間に、お別れのキスを済ませておく。

ダーもやっと凹んだ気分から回復したところで、

搭乗口へ移動する時間だ。

私を運ぶのは、今日の最終便。

周りには、私たちと同じ年頃の恋人たちが溢れていた。


「遠距離カップルがいっぱいだね」

なんだか嬉しそうにダーが言う。(←何故?)

バイバイ、と手を降って、

荷物の検査を受ける。

そこで今までにない異変が…。




←汚くてごめん!!



しかも、超強烈!!

空港ではありえない香り…。

係員の人も顔をしかめるほど。

なんとかこの場から離れようと、

ダッシュで搭乗口へと急ぐ私。

…と、ダーから(猛烈抗議の)電話が。

「蝶ちゃん酷い!! 一度も後ろ振り返んなかったでしょ!

他の遠恋カップルは、

別れがたそうに何度も後ろを振り返ってたのに」


ご、ごめ〜ん…。

だってだって臭かったんだよ…(涙)

そう言ったら、ダーはゲラゲラ笑ってた。

いつもならお互い涙を流す瞬間だったけど、

今回は無粋な闖入者に遮られ、

おかげで?悲しみもぶっ飛んだぜ。

それにしても、何故!?

誰かに教えてほしい。

なんで、

あの場面で、あの場所で、あのタイミングで、

あの匂いなの〜!?

ちょっと強烈な別れの体験。

ふぅ。

 INDEX 


My追加


karinko * mina plus
B B S [ ]