「小部屋が孤独を甘やかす。」

たった1行のメールで
私がどれだけ幸せ感じられるか
奴は知らないのだろう。

指輪が緩くなった気がする。
痩せたのだろうか私。
顔つきは変わったと言われる。
眼が。
良い意味で鋭くなったと。
落ち着いて見えると言われるようになった。
心は乱れっぱなしなのにね。

あんな男の何処が好きなの。
そう聞かれると困ってしまう。
何処って。
子供だし言う事聞いてくれないし
浮気性だし自分勝手だし。
性格で良いところなんてひとつも無い。
でもね。
あれはあれで優しいところもあるのよ。
セックスも激しいし。
でも其れだけじゃないの。
私が奴から離れられないのは。
弱さかな。
人間として。
男としての弱さ。
其処が。
奴の1番の魅力。

嘘を吐かれている。
騙されている。
大切になんかされていない。
無論。
愛されている筈が無い。
きっと今頃他の女と遊んでいるのだろう。
あの広いベッドでフェラチオさせているのだろう。
そんな想像をしてしまうと。
冷静でいられる訳無い。
気が狂いそうになる。
涙がぽろぽろ零れてしまう。
でも。
でも。
現在の私には奴を待っている事しか出来ないんだ。

何を夢見ていたのだろう。
何を期待していたのだろう。
少女の頃の私は。
漠然と。
幸せになる事だけを。
素敵な王子様に愛される事だけを。
信じていた。

あの頃の私に言ってやりたい。
馬鹿野郎って。
2005年09月02日(金)

かつて・・。 / 桃色少女

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