DOTFAMILYの平和な日々
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6月は卒業式のシーズンだ。あちこちで高校の卒業式が行われている。もちろん大学の卒業式も6月に行われるのだが、アメリカでは高校卒業というのはビッグ・イベントなので、テレビのニュースにもなる。何故高校卒業がそれ程ビッグ・イベントなのか。アメリカでは高校を卒業すると一人前と認められるからである。というか・・・ビッグ・イベントにしているのは卒業生ではなく親の方なのではないかと思う。つまり、子供が高校を卒業したということは、扶養義務から解放されたということなのである。そこから先の人生は子供が自分で決める。大学へ行くのも自力で行くのが当然。親から学費を出してもらう場合、肩身が狭い思いをしなければならない。誰に対して?もちろん親に対してである。高校までは親が養うのが当然。子供は大きな顔をして親の世話になれる。反抗反発口答え、何でもあり。ところが高校を卒業してしまうと、反抗も反発も口答えすらできなくなる。「出て行け!」って言えるもんね、親は。
では、実際に高校卒業すれば子供は自立するか、といえば、世の中そんなに甘くない。昔と違い大学へ進学する人の数が増え、奨学金を得るのが難しくなって来ている。おまけに授業料は異常に値上がりしている。アパート借りるにも家賃が馬鹿高い。という訳で、自立して大学へ通っている子なんて、よほど頭の良い子だけ。(フル・スカラーシップを取ると授業料だけでなく生活費まで出してもらえる。)ほとんどは何らかの形で親に援助してもらっている。(2年ほど軍隊へ入るという手もあるが。)でもまぁ、「親に面倒見てもらって当たり前」という子はいないかな?バイトをしていない子もいないようだ。それなりに肩身の狭い思いをしているのだろう。愚息なんぞは今から「僕、お家大好き。母さんも大好きだよ!」と「出て行かない、面倒見てくれ」運動を始めている。
で、愚息の通っているオフィシャル不良高校でも16日に卒業式が行われた。卒業式は、親が出席できるように夜行われる。(普通の高校も同じ。)なので愚息には関係がなく、普通通りに迎えに行ったのだが、いつもはガラガラの駐車場がとても混んでいる。私が車を止めて待っている間にも、派手にクラクションを鳴らしたり、わざとキィーという音を立てたりして車が入ってくる。なんかもの凄い騒ぎである。セキュリティーや校長先生達もみんな駐車場に出てきている。一体これは何なんだ?!と愚息に聞いてみた。
彼らは・・・16日をもってオフィシャルにハイスクール・ドロップ・アウトになった連中だったのである。つまり卒業出来なかった連中。しかも18歳になっているので、高校を卒業するチャンスはもうない。アメリカの高校に留年はないのだ。この先学生を続けようと思ったらアダルト・スクールへ行って高校卒業同等資格というものを取るしかない。が、これは高校卒業資格とは格が違う。が、彼らは決して落ち込んでいるのではない。これ以上学校へ通わなくてよくなったので喜んでいたらしい。親がなんと言おうが、勉強を続ける必要はない。もちろん、この後も親に養ってもらおうなんていう柔な連中でもない。いやぁ、不良君達はたくましいですな。ちなみに、Valley High Schoolの本年度の卒業生はわずか12名だったそうだ。ほとんどがドロップアウト!
さて、愚息にドラッグ講義をしてくれていた子はその12人の中の一人だった。結構真面目な子じゃないか!が、彼はこれから・・・2年間刑務所へ行くそうだ。罪状は?もちろん麻薬売買。18歳になっているから少年院には入れない。が、裁判所が卒業するまで待つように取り計らってくれていたのだそうだ。「寂しくなるなぁ」と愚息はちょっとがっかりしている。
おまけ:最近わかったのだが、お外のクラスの連中、彼らはValley High Schoolの生徒ではなかった。同じキャンパスにいながら、別の名前(何ていうか忘れちゃった)を持つ学校なのだ。彼らは既に高校をキックアウトされているのだが、18歳になっていないので、高校に戻れる可能性がある連中。そこに在学したまま18歳になった場合、高校卒業単位を全て取っていても高校卒業資格は貰えない。なんだか変な仕組みだなぁ。
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