長野まゆみ / 新潮社 / 20080425
新刊買ったぜ! 即読んだぜ! そして履歴をつけるぜ!! お久し振りでございます。
前置きは置いといて。 いやー、よかった! 面白かったです。 長野節とでも言いたい、お馴染みのモチーフは相変わらず溢れるほどに散りばめられていますが、一時期のくどさは随分と抜けて読みやすかったし。 欲を云えば、散文的な人間としては、すっきりさせて欲しいところもありましたが、そこは自由な妄想の翼を羽ばたかせる余地というコトで。
過去の作品と引き比べてみると、『新世界』を思い起こさせる道具立てでした。 でも『超少年』の気配もあるし。『千年王子』も入ってる。
あとアレだ。いつにもまして食べ物の描写がすごい。多い(笑)。 なんていうか、こいつらはどいつもこいつもそんなに食に執着があるか? と思わせるぐらい。 ちょっと移動する間にも、材料と道具を持ち歩いて途中でわざわざ調理始めるし。 面白かったです。食べたくなった。
コリドーのイメージは、松本花の『ムーン』に出てくる警察官の兄。 あと、イズミの省吾もちょっと思い出したのだな。 エルジンの、見目はいいのに傍若無人でちょっと哀れなところは、誰かに似ているのだけれど・・・う〜ん、誰だったかなあ。こんなキャラ、どこかにいた筈なのですが。 タフィのイメージは、一読ではどうにもつきません。彼の一人称だから、外見描写もあまりないしねえ。
その辺を固めたい気持ちもあって、勿論、中身をじっくりと読み返したい気持ちも強くて、早速2周目に入ろうかなあと思ってます。
|