股・戯れ言
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レンアイ・イズ・マーダー

女はね、いつだって、これが最後と思って恋をする。それくらいの覚悟がなくちゃ、恋なんかしてられないんだよ。失うものが、あまりにも大きすぎて、遊びでやってる余裕はねぇんだ。だって、そこには自分の存在価値がすべて、かかってるんだから。



新潮45掲載時から、中村うさぎ先生のこの文章読んで、ぐあーと身もだえしておりました。
そうなんだよ、まさにその通りなんだよ。
いつだって、この恋で終わり!これ以上はもうないと思ってきた。
次の恋なんて、想定できないんだよ。そんなもんないって信じちゃうんだよ。
この恋で死ねたら、本望なんだよ!!



でも、いつも男たちが、自分を欝陶しく思ったりするのかもしれない、離れていくのかもしれないという不安に怯えてしまう。

自分で自分をいやな女、むなしい女と思いたくないから、男に何もない女、つまんねえ女と思われたくないから、私はいつでも自分にやりたいことを用意してきた。
ほんとは私のやりたいことなんてどうでもいいの、あなたが私を本気で求めてくれさえすればいいの。本気の証を見せてくれさえすれば、私はそれだけで十分なのよ…


私が私に用意した存在価値をすべて奪って、新たな価値を与えてくれるくらいの激流/大いなる力に飲み込まれることこそが、恋愛だーと思っておった。ずっと、そういうのを求めていた。
でも、恋愛て、それだけじゃないのだよね。
まあ今はそう思えるようになりました。
やりたいことも卑屈にならずにやれてるし。あー自信をちょびっとでも獲得してよかった。


しかし、中村うさぎ先生と同じく、わしもすぐ「愛されたい地獄」に堕ちる人間だからなー。
私を本気で愛して、求めて、本気の証拠を見せて、とな。
自分のそれを自制するために、愛なんてほんとは存在しねえよ、などとうそぶくわけだ。あとでバカが見るー、ということにならないよう、牽制牽制。

まあ、もうすでに「あんたは、どうしても相手に本気を求めてしまう人間なんだよ」と見抜かれているわけだが。
みなさんにバレバレでしたか。そうですか。知らぬはわしだけかい。


あーわしもうさぎに負けず劣らずややこしい女であるな。
て、昔の男によく言われておったわ、「ややこしい女だな!」と。何年越しで自覚してんだよなあ。29にして客観性獲得だよ。遅!
2008年10月14日(火)

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