股・戯れ言
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俺の「路上」ビートニク編

日曜日は珍しく一日中家の中にいたのだった。つまり寝っぱなしだったということ。布団の中は極楽だ、と思いつつもなんだか勿体無い気持ちが拭えない。夜になったら出かけよう、とスミスなんか聴いてたら逆効果で二度寝も三度寝もしてしまう始末だ。(退屈と言う意味ではない)
せめて気持ちだけは遠くに飛ばそうと思い、地図と時刻表に溺れる。国道4号線と7号線は繋がっているのか、と地図でずっと追っているうちに寝てしまった月曜の明け方。
会社に行くまでに寝られる時間は僅かに3時間ばかりだったから深い眠りに侵入しないうちに目を覚ますと途端に頭の中ではドッドッドドドドドドドッドッドッドッとブルーマンデーのイントロが流れ出し「どんな感じ?」って問いかけが充満する。
どんな感じ?どんな風に思ってるかって?どんな気持ちかって?
そりゃ会社行きたくねーって思ってるに決まってるさ。
それでものろのろと家を出て満員電車に揉まれて会社に行かなければならない月曜日。満員電車までは乗った。くさいジジイにも耐えた。それでもドッドッドドドドドドが頭の中を刻みつづける。憂鬱な月曜日の、まさにイントロ部分である朝なのだからしょうがないことなんだけどさ。
通勤の中間地点である東京駅に着くと、もうごく自然に体が山手線のホーム階段を追い越し、新幹線きっぷ売り場に向かっていた。多少の罪悪感を感じながらもああ、久々に吸い込まれていくんだなーと思うと晴れやかな気分になる。
罪悪感のあたりをそのまま残しておいては気分も悪いので会社に電話を入れる。「頭痛が止まらなくて電車で気持ち悪くなったから帰る」とダルそうにいいながらもやたらと細かく仕事のお願いをする。んな病人イネーヨ。
会社にウソ電話をした後は、もう迷うことは無い。行き場所はひとつ、ワゴンに乗って出発だ。

・・・というわけには行かないンです。
だってどこに行くのかすら決めてないンだもの。そして日帰りだからいきなり遠くには行けないンだもの。今週結婚式あるからあんまりお金をドバっとは使えないンだもの。そもそもワゴンじゃなくて新幹線だもの。
などの諸事情により、きっぷ売り場前で立ち往生する。そもそもからして南に行くつもりはなく、東北・上越・長野新幹線と言う選択肢内で迷っていたのだが新潟と長野はスノーボードをするわけでもないのに行くのは癪だ・・・仙台以北も同様・・・とくに友達に会えるわけでもないってのに・・・そもそもからして日帰りなんだった・・・と様々迷った結果、選んだ駅は
「那須塩原」
降りたことなかったンダヨ。新白河ですら降りたことあるのに。ビール・駅弁を買い込み、いざライドン・タイム。出張ビジネスマンたちに囲まれながら心置きなく飲酒。昼間のビール美味過ぎる!東北新幹線の「ちゃーららちゃーららちゃーらららららららーんららー」って車内チャイムも耳に心地よい。大宮駅を出た後の猛ダッシュも素晴らしい。ビーアンビシャースさらば友よ〜、なのぞみもかなわないんではないのか、あの急な飛ばしブリには。手元にはケルアックの「路上」。そう、私が新幹線に飛び乗ったのはやっぱり旅しなくてはダメなんだと思ったからだ。ひとつの場所にとどまっていては見えるものも見えなくなってしまうというわけのわからない焦燥感に突き上げられた次第。
って那須塩原で何かが見えるというのか?とりあえず小山駅を通り過ぎたあたりで小山ゆうえんちの残骸は見かけたが。

なんだかんだのうちに那須塩原着。
雪が降り積もってる様子もなかったのでそんなに寒くないのかと思いきや、十分に寒い。無性におなかが痛くなり、トイレに駆け込む。無事出産。
駅員さんに「那須温泉に行くにはどうしたらよいのでしょう」と尋ねたところ、隣の黒磯で降りたほうがいいと言われ、東北本線に乗り換えようとしたらちょうど前の列車が行ってしまった後だった。
次の列車がやってくるのは30分後!・・・
サムイヨー
とりあえずコバテクに電話。無職はすぐ捕まるからイイネ。
那須でノイ!の話に明け暮れるもそれでも電車は来ないのであった!・・・



次の日記に続く
2004年02月09日(月)

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