確かに。 私は欠陥のある人間だと思う。 年を取るにつれて、落ち着いてきた部分と、ひずみが大きくなってきたなと思う部分がある。 それでも、自分に対して正直に、人に対して対等で優しくあろう、と忘れずにいるだけで、大抵のことはなんとかなると思う。 抑鬱剤なんて飲んだらさらにオッケー。
母親の病院に入院している可愛い女の子は、服毒自殺を図ってかつぎこまれたらしい。 きちんとした仕事があって、理解のある婚約者もいて、美しい容姿と才能に恵まれて。 それでも自殺に追い込まれてしまうほど、子供の頃に受けた傷は癒しがたいんだろう。 木琴のバチで母親に叩かれつづけた彼女は、子供ながらに「お母さんは、働いていて大変なのだから」って、ずーーっと抵抗もせず、我慢していたのだという。 つらかったろうな。
うちの母親は妖怪のようだといつも思うが、患者さんたちからは、案外信頼されて慕われているらしい。 わからんでもない。 患者さんたちが受けた傷を親身になって聞いてあげられる面もあれば、死んだ人を「感傷的になっていてもしょうがない」で片付ける図太さももっている。 生命力強いな、とこの人を見ていると思う。
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