賢い男の人が好きだと思っていたけど、私はやっぱり限りなく馬鹿な男がいいな、と最近思う。
Hじさんが送別会に出たと言っていた、彼女の知り合いで、恋人のために仕事も妻も家族も全部捨てて、まっしろになってタイに渡った男の人の話を聞いてから、なんだかそんなことをよく考える。 それからの生活はロマンチックではないかもしれんし、至極短絡的かつ場当たり的な行動でもあるし、お金もすぐなくなるだろうし、既に誰かを不幸にしているし、二人でこれから不幸になるかもしれんが、やっぱええ話だと思ってしまう。 上手に浮気して、会社でも波風の立たないよううまくやって、家で奥さんのご機嫌もきちんととれるような要領の良い男はつまらない。 消去法で残る幸福よりも、自分が選んだ不幸のほうがいい。 (あ、雑誌で作家か誰かが言ってたことだ・・・パクリです) なんて言うのは甘すぎるか。
うまいこと生きている男の人や、きちんとした結婚と生活を望んでいる女の人と話すと、やっぱり私には色んなことをこんなに「うまく」「きちんと」やって生きていくことは出来ないな〜と実感する。 かといって小心者なので、思い切ったことができるかといえばそうでもないけど。
自分のことは棚にあげて。
何が言いたいかというと、捨て身の馬鹿になることができる人は幸福だ。 世間的な幸せといわれているものは手にすることができないかもしれないが、勝ち組とか社会での自分の位置付けにばかりご執心で、馬鹿をせせら笑っているつまらない「賢い男達」よりずっと魅力的だ。 馬鹿バンザーイ。
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