ある大学院生の日記

2006年03月04日(土) 文部科学大臣は……

いつのまにやらトリノオリンピックも終わって、唯一のメダル、それも金をとった荒川静香選手にはもう話題が殺到、という状況になっているようです。「ブロードキャスター」を見るともなく見ていたら、常設スケートリンクがなくなりつつあってたいへんだ、第2第3の荒川はもう出ないかもしれない、という話をしておりました。個人的には、日本なんざ温帯から亜熱帯に立地している国ですし、そんなに冬季五輪で大活躍というのもどうなのかしら、と思わないではないですが、ええまあそれでもやりたい人たちがいて、一国の代表としてすばらしい競技を披露してくれるとあればそりゃまたいいことじゃないですかあっはっは、という、どっちかというとたぶんそんなに熱心じゃないほうの部類に入るんじゃないかと思いますが。さて、その「スケートリンクが閉鎖されてたいへん」と荒川選手が注目を浴びているのを重々知った上で発言しているのに対し、行政に文句をつけるのが大好きな(と思われる)マスコミとしては「こりゃ行政の支援が不可欠ではないでしょうか」てなことを言うわけです。言うのは構わないんですが、それって「そのために税金払え」と言われてもいい、ってことだ、ということまでちゃんと言わんとあかんのじゃないでしょうか。たぶん、そこらへんを察知した北川教授は「公と民の役割分担が…」という一般論を展開しておられましたが、いやそこはもうひとつ踏み込んでもらわないと。ま、ただ、ちょっとややこしいのは、どうも二宮清純の話が正しいとすれば、「JOC内部での金の使い方が効率的でない。役員多すぎ」といった話もあるらしく、こうなると「現在の予算規模でもちっとまともなことはでけんのか」という話も絡んできます。ええとつまり、アウトプットを固定した元での予算の最小化問題と、予算の最小化を組み込んだ上でのアウトプットの最適化問題、が混乱しちゃうわけですな。

スポーツ選手育成なんて、五輪がある4年だか2年だか一度だけ騒いでもどうなる問題ではないとは思うのですが、それにしても、「こけたときはやったと思いましたね」とか言ってた文部科学大臣の評価は下がりましたなあ。ここでこそ「今後一層、予算を増やしましょう(例)」とどどーんと打ち上げるチャンスだったのに。ま、そういう大臣しか選べないような有権者の問題といってしまえばそれまでなんですけどねー。あっはっは。


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