ある大学院生の日記

2005年12月29日(木) インフルエンザの影響

忘年会のついでに研究会に行ってきました。医療とマクロ経済というタイトルに惹かれて、Richard D. Smith, Milton Yago, Michael Millar and Jo Coast, 2005, Assessing the macroeconomic impact of a healthcare problem: The application of computable general equilibrium analysis to antimicrobial resistance. Journal of Health Economics 24(6), 1055-1075. を読んでみましたが、MRSAの影響について静学的CGEを使ってシミュレーションする、という論文で、OLGタイプのものでなかったので、当面の問題意識とはちょと違ったものでした。しかし、アメリカ連邦予算局から「A Potential Influenza Pandemic: Possible Macroeconomic Effects and Policy Issues 」というレポートが出ているように、感染症のマクロ経済効果というのはなかなか興味深い話題のようです。このレポートではインフルエンザのひどい流行がGDPを5%近く下げるとかいう結果が出ていたりします。鳥インフルエンザで鶏肉需要が下がるとかいったレポートを出した生保系経済研究所があったような気がしましたが、その余力をこういうほうに回していただけたらなあ、と思います。

もう一本は、Byung Kwang Yoo, Kevin Frick. 2005. Determinants of influenza vaccination timing. Health Economics 14(8), 777-791. でした。計量手法がときどきよくわかんなかったですが、このYooさん、日本語もしゃべれるんですってさ。


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