ある大学院生の日記

2004年01月23日(金) 小学校高学年

職場では新聞の切抜きが上質紙にコピーされて配られるのですが,あんまりもったいないのでじろじろながめていたところ,朝日新聞かどこかに,「大学も高校なみに就職活動のお手伝い」という記事があって,ついじろじろ読んでしまいました.それによると,ワタクシの母校のすぐそばにある某大学では,就職活動のサポートを非常にきめ細かく行っており,それがために就職率は非常によい,というお話でした.大学進学率も5割になんなんというご時世では,大学は象牙の塔だかんね!なんて言っておられず,そりゃまあ就職できるような教育をせんとあかんのやなあ,としみじみと思いました.まあそれはそれでええですがな.しかしですよ.その記事によると,どうも就職試験対策らしいのですが,その一環として「小学校高学年レベルのドリル式を使って」いたりするらしいのですよ.大学で補習をやらなきゃならなくなって,教官や教員の時間が失われるってなはなしは時々聞くのですが,小学校高学年レベルというのはこりゃまたいかがなものかと.教える側が脱力しそうなのはそれはそれとして,そんな人たちを大学に入れていいものでしょうか.あるいは,小学校以来,中学高校と少なくとも6年間,なんとなくわからないままに進学してきた,という大学生が存在するということなんでしょうか.それって,かなり不幸なことだと思うんですけど.やっぱり,なにがしかのことが「わかったー!」と感じるところがおもしろいんだろうとおもうんですがね.そりゃね,高校の内容をぜーんぶ理解して,大学卒業時まで覚えている,という人間はめったにいないとおもいますがね(世界史や日本史など),いやしかし,就職試験対策に小学校高学年レベルって.採るほうも採りたくなくなるんじゃないですかねえ.大丈夫なんでしょうかこの国は.


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