ある大学院生の日記

2003年10月15日(水) 専攻分野と公募

推定に使っている変数のうち,所得変数の定義がどうのこうの,という問題が発生したので,とりあえず入れ替えて推定を始めてみました.最尤推定なんざ,いったん回ってしまえば何とでもなるや,と思ったワタシが浅はかでした.いきなり符号条件はひっくり返るし(これは予想通り),Not concave警告はひょこひょこでるし.初期値をもとのにしたのがいかんかったんでしょうか.しかしこんなややこしい推計を80年代にやるなんて.おそるべし.

計算待ちの時間で,Fukui + Iwamoto [2003] を読んでみました.最後のほうで地域別のなんとかかんとかをやっていたので,これをちょっと拡張して推計できないかと考えてみました.まあ計算方法自体は,論文でも述べられているとおり,Cutler and Richardson [1997] のまんまだから難しくないはずなんですが.けだし,あの岩本先生がやってないということはそもそもデータが足りないのかもしれません.あんまり恣意的な按分を繰り返すと推計全体の信頼性が失われてしまうことになりかねませんからねえ.しかし,この推計をやるにしてもなんにしても,職場で「やる」と申請した以上,健康資本を取り入れたRBCモデルのほうも考えないといかんです.モデル設定はそれほど難しくないと思うのですが,対応するデータ,とりわけ,定常状態を定義できる変数関係をデータから見つけてくる(RBC用語でGreat Ratio)必要性があるのですが,どうもうまくいきそうにありません.まさかここに技術進歩率をいれるわけにもいかんしなあ.技術進歩の影響のような気もするのですが.あんまりいれるとお医者さんに怒られそうだし.うぅむ悩ましい.

しかし専門分野が確定してないと公募に落ちちゃうものなんですなあ.はあ(深いため息).


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