自他共に認める「にわかファン」である僕が言うのも何なのだが,ワールドカップってすごい,とおもう.電通総研だかどこだかが,その経済効果を計算したくなるのも理解できないことはない.
きょうは夕方から勉強会があることになっていたので,その資料としてHosmer, David W. Jr., Stanley Lemeshow [1999] Applied Survival Analysis: Regression Modeling of Time to Event Data, John Wiley & Sons の第1章と2章2節までがんばって読んだ.やっぱり資料を作ろうと思うとどうしても読むスピードは落ちる.こまる.まあいいけど.で,この勉強会というのが,昨日突然順延になった.理由が「ワールドカップを見る人がいるから」であった.いやしかし,そんなひとだったっけ?とおもう今日この頃である.
ま,そゆことでやっぱりネットでワールドカップの様子をだらだらとチェックしながら研究室にいたのだが,やっぱりそういうときにはNHKがよい.NHKの中継じゃないときには動いていないのかもしれないが.更新が早いし.
新聞を整理していたら,日経新聞のマーケット欄に「構造改革はトルシエに学べ」という記事があってのけぞった.トルシエ監督率いる日本代表チームは4年前と比べれば隔世の感があるほどに成長したがそのあいだ日本経済は何をやっておったか,サッカー代表チームに見られる実力主義を取り入れて構造改革しなさい,といった,居酒屋で聞かれるタイプの論旨であるようにおもう.サッカーチームなら実力がなければ代表から去ってもらっておしまい,なのであるが,日本経済で実力がない人は日本から去ってもらっておしまい,とでも言いたいのだろうか?実力が(だいたいこれをどうやって測るかだって大問題だが)あるひとにはそれなりにがんばってもらい,ないひとにもそれなりの生活を保障するというのが修正資本主義の精神であり,その兼ね合いをうまくつける方法が見つからずにここまできているのではないのか?企業内の人事制度のはなしならまだわからないこともないが,ことをマクロ経済までひっぱっていくということに,合成の誤謬がはいりこむという簡単なことにこのひとは気がつかなかったのだろうか?またむしろ,実力主義(というものが存在しえたとして)が普及すれば大半の生活者の所得は下がるだろうが,それを見越した上での予備的な貯蓄行動の結果が消費の萎縮というかたちで顕現したのではないのか?彼(だか彼女だかしらないが)のいう,構造改革なるものを進めようとする動きに対する合理的な反応として現下の消費不況があるとは考えなかったのだろうか?まったくナゾである.
だからどうすればいいということがあるわけじゃないが.
そういや,先週末に税制改革の税調基本方針というのが発表になり,例によって例のごとく,日経新聞は「活力の芽を摘む」と批判している.国債の格下げを警鐘としろ,とかなんとかちょっと前に書いたばかりではなかったか?国債の格付けを上げるには,S&Pの主張を要せば,増税すればよい,あるいは景気回復時の増税の道筋をつけておくことが必要なのだろうとおもうのだが,そこらへんとの整合性はどうなんであろうか?制度上の税収をいま上げることがどれほど正当化されるかにははなはだギモンだが,景気が回復したときに税収を確保する制度変更をいま行うことへの反論はよく理解できない.だれかぼくにおしえてください.
減税より,効率的な財政支出(保育所やらなんやら)をがつん,と増やすことのほうが景気には効くだろうとおもうのだが.