ある大学院生の日記

2002年01月16日(水) 就職

国立社会保障人口問題研究所で研究員を募集しているではないかっ.締め切りは1月末か….修士号保有でいいのか….30歳以下か….ちょうどいいじゃないか……………(悩).森林総合研究所よりは惹かれるところだ.指導教官に相談してみようかなあ….しかし,もし2年後に採用の予定があるんだったらべつに今じゃなくてもいいんだよなあ.ぶつぶつ.もちっと勉強だけしてるというのもいいんだけど.

というわけで,医療経済についていろいろと考えるところがあったのだけども,こういうのを読むと読みやすいのは,やっぱり経済学を専攻しているからであるのだろうなあ,とおもう.そういや,たぶんレセプトのはなしだとおもうんだけど,保険でカバーされる薬は病気によって決まっているんだけど,それがあんまり適切ではないことがあるので,カルテに書かれた病名とほんとの(?)病名が違う,ということがあるらしい.つまり,症状から見てある薬を投与したいときに,ほんとの病名を書くとその薬が保険でカバーできないために,違う病名をとりあえずカルテに書いておいて薬を投与して保険金支払いを受ける,ということが行われているそうだ.うぅむ.それじゃ,カルテの意味がないじゃん.レセプトとか使って分析しても,観測誤差を多く含むデータになっちゃうじゃん.だめじゃん.あう.

ま,それはそれとして,きょうは,2限に国際マクロの発表を聞いた.香港の金融危機のはなしだったのだけど,カレンシーボードを採っていた(ことになっている?)ので,いまのアルゼンチンのはなしに大いに関係あるそうだ.カレンシーボードは,一種の価格統制だから,ふつうに考えれば望ましくなさそうなんだけど,リスクを政府が負う(というか,税金の形でシェアさせる?)から,途上国では採用されることも多いようだ.アルゼンチンのはなしはよくわからない(香港のはなしも結局あんまり理解していない)んだけど,どうも政治的要因も混じっているようなのでいまいちよくわからない.自分が導入したカレンシーボードを放棄したくない,とか.ファンダメンタルズがよいとかわるい,とかいうけど,それもまた何をもっていいというのかわるいというのかよくわかんないし.財政赤字や貿易赤字だって,途上国特有の事情や,貯蓄性向で決まるもののような気もするし.通貨危機,となると,集団心理やHerd behaviorなんかもあるし.集団心理といえば,今回のアルゼンチンの事件は南米に飛び火しなかったな.やっぱり各国で事情はそれぞれ違う,ということが周知の事実になったからであろうか?

4限は,実質為替レートのはなしだった.マネーサプライが実質為替レートまで波及するモデルを作って,Money-in-utilityや,staggered priceや,nominal bondなどを導入しちゃって,カリブレーションしちゃって,という論文のようだ.実質為替レートの変動が,各国の消費と,モデル上は正の相関を持つが,データ上はそんなことはない,というのがアノマリーとして残ったそうだ.しかし,実質為替の変動が大きくて,各国の消費比の変動が小さくて,相互の相関が小さい,というだけなら,Habit formationをもつ効用関数を使って,生産性ショックがあっても消費の変動が小さくて,そのぶん変動が為替レートに波及する,ということにすれば,なんとなく説明できそうな気はするんだけど.あ,相互の相関自体は小さくならないか.ううむ.実質為替レートの定義の仕方にも問題が出てきちゃうしな.やっぱり貨幣をいれないといかんのだろうか.

というわけで,昨日に引き続いてMatlabをいじっていて,宿題の答えが出るようにがんばっているのだが,だらだらとこんなものを書いていることから明らかなように,どうもうまくいかない.配られたプログラムをだまって回していればよかった(悔).だれか解析してくれ〜.あした提出したら公開しちゃうか.ぶつぶつ.


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