たまに××したり。
INDEXこれまで。それから。


2007年10月01日(月) 2つめの誕生日。

14年前の今日、外はあいにくの雨で、ただでさえ冷え込むその部屋で、遠のく意識の中、寒さに震えながら一向に進まない状況にうんざりとし、このまま睡魔に身を任せたいと思うのだけれど、時折おとずれるかすかな痛みに、現実に引き戻され、ただひとつ願うのは、早く休みたい、ということのみで。

ああ、あたしは母親として失格だな・・・
苦しいのはあたしだけではなく、
今まさにこの世に出ようとするこの子とて
苦しいのに・・・

薄れていく意識の中、そんなことを思い、それに呼応するように突然おとずれた排泄感とともに、娘が生まれた。

感動の対面は、疲労困憊し、血圧の低下からなのか、寒くて眠くてたまらないあたしには現実感がなく、ああ、これでやっと眠れるんだ、と、かすかに聞こえる雨音と、娘の産声を聴きながら、そのまま意識を失った。




あとから思うと、あのときのあたしはそれなりに危ない状況だったのではないだろうか。
前夜の破水から始まり、延々と続く弱い陣痛に、体力は消耗し、15時間という分娩時間。分娩台の上で点滴を打たれ、とにかく身体の中から冷え込むような寒さと、尋常でない眠気とに見舞われ、お願いだから早く眠らせて、と祈るような気持ちでいた。

子どもが生まれた日、というのは、子どもにとってはもちろん、母親にとっても第2の誕生日だとあたしは思っている。
母親としてスタートを切ったその日。
だから、おめでとう、という言葉とともに、ありがとう、と心の中で思うのだ。



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うらら |あばら家足跡恋文

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