と言っても、レビューの類はネタバレのようであまり好きではないし、読書感想文は小6の娘のそれを見ても大して変わらない出来栄え(「〜と思った。〜と思った。」の羅列。いいのか、我が子よ)になりそうだし、ということで、まずは最後にアップした乙一以降の読書履歴など。
<ツ、イ、ラ、ク><ドールハウス><喪失記><不倫(レンタル)><少女地獄><変身>『ツ、イ、ラ、ク』から『不倫(レンタル)』までは姫野カオルコ。まじめなんだか、ふざけてるんだかわからない文章で、一気に読み進めた。作品中の少女達の思考はかなり大人びているのだけど、自身の少女時代を振り返り、そこまで考えていただろうか、と言う疑問は残ったが、乙一が描く子供達もずいぶんと達観している部分があり、むしろ乙一が描くような子供の方が、あたし的には共感できる。
『少女地獄』は夢野久作。遠い昔に『ドグラ・マグラ』を読み、頭が混乱したあたし。探偵小説、と銘打っていても、久作独特のおどろおどろしい、と言うか、混沌とした世界は『ドグラ・マグラ』ほどではないにしても読後、なんとも言えず、異次元に迷い込んだような、それでいて、妙にリアルな感覚に襲われた。
『変身』は言わずもがな、カフカの名作。
高校生の時に読んで、その不条理さに、あたしの頭の中は巨大な芋虫になった主人公でいっぱいになってしまったが、改めて今読んで見ると、いろいろと考えさせられる作品だと思った。
と、ここまでは携帯の小説サイト。本を手にとって読む活字と、携帯の小さな画面で読む活字とではやはりかなり印象が違うもので、携帯が生活の一部になっているような今の世代には読みやすい環境なんじゃないか、と思った。
でも、やっぱり、紙フェチのあたしとしては、ページをめくる、と言う行為そのものも含めての読書であり、便利ではあるけども、自身には定着はしない読書法だと思った。
で、あたしはブックオフに走った。
<死にぞこないの青><暗いところで待ち合わせ><白夜行>『死にぞこないの青』『暗いところで待ち合わせ』は乙一。
乙一の作品は切ないものが多いが、この2作品はどちらも最後、救われる気がした。心理描写が丁寧な分、主人公に感情移入して引き込まれていくようだ。
『白夜行』は東野圭吾。かなりの長編。上記2作品に対して、主軸となる登場人物の感情が一切描かれていないのにも関わらず、不思議とその見えない感情に惹かれていく。
こうしてみると、いろいろと読んだものだけど、本当に読んだ、と言う実感が残る作品は意外と少ないものだ。
微に入り細に入り、内容そのものを覚えていることも少なく、特定の場面やらフレーズやらばかりが記憶に残っている。
それはあたしの脳ミソのキャパが足りてないと言うのが一番の原因としても。
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