たまに××したり。
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2003年09月19日(金) |
The Missing Piece |
あたし達夫婦はよく喧嘩をする。喧嘩の原因は本当につまらないことがきっかけだったりするのだが、しまいには互いの欠点を罵り合って、その意見は平行線をたどったまま、決して交わることはない。 いい加減いい大人なんだから、お互いの欠点を認め合い、許しあえばよいだろうが、どうしてこんなにあたし達はお互いを許せないのだろう。
あたしは自分が納得しないと気がすまない。 でも、良くも悪くも自分が納得できれば、自分に非があると分かったら素直に謝る潔さはもっているつもりだ。 彼はあたしをねじ伏せないと気がすまない。 男のプライドからか、決して自分の意見を曲げない。あたしが悪いといい始めたら、絶対にその欠点以外に目を向けず、容赦なく非難する。
こんなふたりだから、いつまでたってもお互いを許しあうことが出来ず、それでもと、お互いに我慢しあって暮らしているからほころびが出る。 定期的にぶつかり合う様は多感な年頃になってきた娘には自分の存在意義を脅かされるほどのダメージになっているらしく、あたし達の言い争いが始まると泣き始めることが多くなった。
「もうやめてよ!どうしていつもそうやって喧嘩ばかりするの?」
泣きながら訴える娘の気持ちはわからなくはない。 あたしも子どもの頃、両親が不仲で、しょっちゅう言い争ってばかりいた。あんなに仲が悪いのなら、離婚すればよいのに、といつも思っていたし、あたし自身父が嫌いだったから、そんな父といつまでも暮らしている母も嫌いになった。 何かの折に、
「おまえさえいなければ離婚してたんだけどね」
といわれたことから、自分の存在を否定されたような気持ちになったことがあるから、娘の今の気持ちは理解できるのだが。
子ども達がいなければ、離婚しているだろうか? なぜあたし達はこうもお互いを傷つけあうのだろうか?
考えてもわからない。 愛しているから、とか、そんな陳腐な理由ではない。 ただひとついえるのは一度作り上げた関係は、そうは簡単には壊すことはできないということだ。 何もかも自分の望む条件を満たす関係なんてありえはしない。 きっとまだ、お互いに何かを期待しているんだろう。 奇跡は起こらないかもしれないのに、ね。
タイトルはシェル・シルヴァスタインの絵本からです。
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