たまに××したり。
INDEXこれまで。それから。


2002年12月20日(金) 友達からの悲しいメール。

ずいぶんと連絡を取っていない友達からメールがきた。
友達、と言っても、正確には高校の時の先輩である。先輩と言っても、学年が3つ違うので、在学中には縁がなかったのだが、卒業後、ひょんなことから一緒にバンドをやることになり、それがきっかけでその後も何かとお世話になるようになった。

彼女の旦那は、同じバンド仲間で、あたしとは全くと言っていいほど気が合わない人だった。
あるとき、その彼と些細なことからケンカになり、自分に非があったあたしはすぐに謝ったのだが、話すらしようともせず無視され、そのことに腹を立てたあたしが、今度はしばらく相手にしなかった、などと言うことがあったとき、それとなく間にたってとりなしてくれたのも彼女だった。
もたいまさこを思わせる風貌で、話し方もゆったりとしており、まさに頼れる「お母さん」と言う感じの人なのだ。

個人的には彼女の旦那のことは好きになれなかったが、彼女だからこそ、ヤツと結婚してもうまくいくのだろう、と思っていた。
アパート暮らしから始まって、子どもも2人、旦那の実家を2世帯住宅に建て替えて、夏には庭でバーベキューパーティーを開いてくれたり、家族そろって気軽に遊びに行ける、誰から見ても幸せな家族だった。
姑さんとも仲良くて、何かと問題を抱えてるあたしは落ち込んではくだらない愚痴をこぼせる貴重な先輩だった。




そんな彼女達から、あるときぷっつりと音信が途絶えた。
こちらもマメではないし、自分たちの暮らしに精一杯で、特にこれと言って連絡を取ることもせず、そのまま放置してあった。
途中、2人を知る友人から、それとなく、何かあったらしい、と言うことを聞いて、連絡を取ってみようかと思ったが、結局はそのままになってしまった。
年賀状もここ数年来ていないのを思い、今年はどうなのかなあ、と思っていた矢先のメールだった。






繰り返される借金、繰り返されるウソに、疲れてしまったのだ、と。
子どものため、と思い、また、彼を信じたかったから、なかなか決心できなかったが、ついに離婚することになった・・・と。

とても長いメールには彼女の今の心情、今に至るまでの葛藤が痛いほどに綴られていた。
当事者でありながら、ある意味冷静に、子ども達を思う気持ちが垣間見えたりするそのメールを読んでいたら、胸が痛んだ。

夏に離婚して、やっと落ち着いたところに、彼から再婚すると言う知らせが来たという。
もちろん新居になるのは、2人で建てたあの家だ。
思い入れのあるその家を、離婚して間もない今、新しい女性を迎え入れる、その無神経さに、彼女は相当傷ついている。

それでも、実家に身を寄せ、深夜、ファミレスで働きながら、資格をとる勉強をし、就職活動をする彼女。
離婚したことで、自分が相当に傷ついているのに、子供たちのことを思って心を痛めるその姿に、返信するメールに気の利いた励ましのひとつもかけない自分が情けなかった。





↑エンピツ投票ボタン。ないよりはあったほうが励みになります。

↑エンピツ投票ボタン。ないよりはあったほうが励みになります。何回押しても1日1票。
My追加

あたしのマイは非通知です。


INDEXこれまで。それから。

うらら |あばら家足跡恋文

My追加