たまに××したり。
INDEXこれまで。それから。


2002年08月14日(水) フラッシュバック。

目に涙をためて、その人は言った。
「自分のどこが悪かったのか教えてくれませんか?あれからいろいろ考えたんだけどどうしても分からないんです」

「教えてもらえないと、また同じ間違いを繰り返してしまいそうで・・・だからお願いします、教えてください」

それはね、あなたがバカだからわからないんですよ。いくら私があなたに事細かに教えても、きっとあなたには分からない。言ったところで何にもならない。だから言うだけ無駄なんです。

と、答えては身も蓋もない。
「言ったところでどうにもなるものでもないし、私からお話することは何もありません」
とだけ答えると、その人は、やるせない表情でため息をつく。

まるで別れ話のようじゃないか。
あたしが一方的に別れを告げる。

―お別れは一方的になるものなのでしょうね。
と言われ。
―バカを直して下さい。
と言われ。
―どうすれば?と尋ねた自分と重なり、ため息をつく。

「自分の悪いところを人に聞かないと分からないなんて、どうしようもない」
と言った人の言葉を聞いて、フラッシュバックした過去に、はっとして、そのときの自分にうんざりとして、ああ、そう言うことだったのか、とその人の苛立ちを今思う。

いつだって、こうやって、通り過ぎてから気が付く。
でもそれが遅すぎたとは思わない。気が付かないで一生過すことなく、気が付くことができたのだから。

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うらら |あばら家足跡恋文

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