日々雑感
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2003年01月22日(水) 仰げば尊し

外へ出ずに家の中にいても日は暮れる。一日、部屋にこもって作業の日。気づくと時計の針がずいぶん進んでおり、驚くと同時に少し焦る。

高校に入って一年目のお正月、中学校の頃の担任の先生から年賀状の返事が届いた。「君は一時間一時間を大切にする人で、私はそういう人が好きです」。今までとまるで違う環境、人々に囲まれて、不安な思いで宙ぶらりんでいたときに、その言葉がどんなに嬉しかったことだろう。スヌーピーの絵柄のその1枚は、今でもしっかりとってある。

大好きな先生だった。無精ひげをはやして、酒のみで、ヘビー・スモーカーで、だらしなくて、けれども変に真剣なところもあり、怒鳴ったり、笑ったり、何よりこちらが何をしても受け入れてくれるという安心感があった。

今でも、どこかでその先生の言葉を基準にしているところがある。先生だったら、こういうとき何と言うだろう? 今の自分は「一時間一時間を大切にしている」とはとても言えない。ふと先生のジャージ姿が目の前に浮かぶ。「しっかりしろ」とは言わずに、ただにやにや笑っているような気がする。


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