日々雑感
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2002年11月27日(水) おでんの夕べ

おでん屋へ行く。

ほんとに狭い店で、おでんがぐつぐつと煮える大鍋を囲むようにいくつか席があり、他に小さなテーブルが2つ、3つ。壁も柱も椅子も、ずいぶん古くからあるようで鈍く光っている。店内は仕事帰りの人々で満員だ。

お店の人が見つくろってくれた一枚目の皿には、大根、がんも、こんにゃく、焼き豆腐、袋物など山盛り。他に、さつま揚げ、ちくわぶ、はんぺん、しらたき、すじ、うずら巻きに銀杏巻き、飯蛸、それに大きな里芋。どれもじんわりと出汁がしみて美味。食べながら思わず満足のため息をつく。かき氷が暑い季節のものであるように、おでんは寒い季節の幸せだと思う。

3人で行ったのだが、瓶ビールから始めて、途中で熱燗に移る。おちょこ片手に「『センセイの鞄』のセンセイ役は果たして柄本明でいいのか」「紅白歌合戦で中島みゆきが黒4ダムから生中継で『地上の星』を歌うというのは本当なのか」など、だらだら話す。締めは茶飯におしんこ、熱いお茶。

すっかり温まっての帰り道、辺りいっぱいに落葉が広がっている。乾いた落ち葉を踏む感触が好きだ。霜柱を踏むのと同じくらい。


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