日々雑感
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2002年10月13日(日) 祭りも終わり

土曜日は福島。福島はもうすっかり秋だった。葉が落ちて実だけ残った柿の木。紅や白のコスモス。ススキ。それに、寒い夜の匂い。

3日間つづく演奏会に参加。何かのイベントに向けて皆で練習を続けてくると、里心がつくように妙に人恋しさがつのるようになる(ふだんは1人でぷらぷらしているくせに)。演奏が終わって、解散して、またそれぞれの場所へ帰ってゆく。寂しくて仕方なくて困る。おまけに秋の夜は静かだ。

東京に戻って日曜日。街中から太鼓や笛の音が聞こえる。近所の神社のお祭りなのだ。半被姿の人々にかつがれたお神輿が何台も練り歩いている。道に座り込んでビールを飲む若衆や神輿を先導する長老風のおじいさん、そろいの半被を着た犬もいる。皆、高揚した表情をして、心なしか街中「普通ではない」空気。

忙しかったり、いろいろあったりする日々の中に、時折祭りがやってくる。巻き込まれて、何が何だかわからない状態になって、けれども、そうした「ハレ」の場が組み込まれている一年のサイクルというのは、とてもまっとうなものであるような気がする。

福島行きもまた「祭り」のひとつ。祭りのあとの寂しさ。明日からまた、がんばろう。


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