蹴球世界杯(素直にワールドカップと言えないのか)では、日本がロシアに勝ったとかで大変なことになっていますねえ。本気で偉いなあ。 サッカーのルールも良く知らぬのに、わかったような口をきいており、平時より真剣にサッカーに打ち込む人々に「このにわかファンめが」とか言われてしまいそうで恐縮ですが、なにしろ当方「にわか」ゆえ、この世界杯自国開催なる好機を逃すと、今後熱狂する機会が得られぬかもしれませんので、大目に見て下さい。いや熱狂というかもっぱら感心するばかりですが。
世界杯であろうがなかろうが、相変わらず指輪率の高い生活を送っています。この前、「The Atlas of Middle-Earth 「中つ国」歴史地図 ― トールキン世界のすべて」という、中つ国の詳細な地図やら、フロドたちがどのように旅したか記した地図やらが載っている書物を入手しました。そして早速フロドやサムの旅程というより、自分の気持ちに正直に(最悪)馳夫やエルフやドワーフの旅程を熱心に眺めました。結果、霧ふり山脈以東の地図(モルドール付近を除く)をおおよそ覚えてみたりする始末。最早アイゼンガルドやファンゴルンの位置もバッチリであり、映画次回作への準備が必要以上に整いました。いやこの辺は全然覚えやすい地形ですが。 というかこの本は、真面目に素晴らしいのでおすすめです。なにしろ袋小路屋敷や踊る小馬亭の間取り(?)まで載っており、これで安心して存分に二次創作物を作ってくれという著者の声が聞こえてくるようです(幻聴です)。そして、フロドやサムの旅程も単に経路が示されるのみならず、野営場所とその日付までもが記されており、空恐ろしいほどに隙がありません。ハラショー!すごすぎるー! ともかくそのように至れり尽くせりな本なので、踊る小馬亭内のバタバーの居室の位置とか、フロドがああなってこうなった場所(ネタばれゆえ表現自粛)なども日常茶飯事的に載っていますが、そういう時この本では、該当する場所に人名だけを記すという方式を取っていて、地名と同様にいきなり「バタバー」とか「フロド」とか書いてあるので何か不思議な感じです。例えば、「玄関」、「台所」、「勝手口」、「バタバー」という具合に並列的に人名が書いてあるという寸法です。「バタバー」程度ならいいのですが、これがたまに「ギムリ」や「レゴラス」だったりして私の心を乱して対処しかねる場合があるので、油断できません。そうであるとして、対処するべき何が起こるというのか私。いや別に名前が書いてあるだけなのでどうってことないんですが。しかし。
さて、このように気合いの入った本ですので、事は「指輪物語」の範疇のみでは済まされず、「ホビットの冒険」の舞台となった場所も詳しい地図になっています。「ホビットの冒険」というと、私にとっては、レゴラスの出身地である闇の森や、そこに住まう、レゴラスの同胞たるエルフたちの愉快な実態を知ることができたという意味でも、まことに有意義な書物でしたが、「歴史地図」では、闇の森のエルフ王の岩屋の内部までもが地図になって載っており、個人的に心の底から有意義でした。そして、この大変に有意義な岩屋はレゴラスの実家でもあるわけなので、どこかにレゴラスの居室を示す意味で、先ほど言及した並列人名記述方式にて「レゴラス」とか記されていないものかと期待して探しましたが、みつかりませんでした。期待しすぎました。くそう…(素)。自分の部屋持ってないんですかレゴラス(大間違い)。「ホビットの冒険」で牢屋の記述が主だったので、地図でも牢屋方面ばかり詳しい。やむを得ませんが。ていうか「実家」って表現は、間違ってはいないはずですがエルフに適用すると何か非常に違和感があるような気が。
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